【社会連携センター】コミュニティ・カレッジが結んだ「人」と「縁」

札幌学院大学が、生涯学習のための講座「コミュニティ・カレッジ」を開設して今年で 27 年目を迎え、これまでの総受講者数はのべ3万4千名を数えます。
節目の30年目を前に、講座を担当している講師や受講生のことばを通して、コミュニティ・カレッジの「いま」と「これから」を考えます。
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今回は、2023年度に開講した「地方民放局の役割分析とアナウンス基礎実習」で講師を務めた元青森朝日放送アナウンサーの大川原儀明さん、放送業界への就職を志し、講座を受講した鹿摩(しかま)俊介さん(人文学部人間科学科4年)、それぞれの言葉から、講座が結んだご縁をたどります。
 
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classroom

声で安心感を伝えられる仕事

鹿摩俊介さん

鹿摩俊介さん

─鹿摩さんがアナウンサーという仕事に興味を持ったきっかけを教えてください
 
鹿摩: 小学校に入学する直前の2011年3月に東日本大震災が起こりました。停電でテレビも点かなくて、不安な気持ちでいっぱいだったときに、ラジオから流れてきたアナウンサーの声を聞いて落ち着くことができました。「声で安心感を伝えられる仕事、かっこいいな」とそのとき思ったのがきっかけです。
高校は放送部が強い青森県内の学校に進み、3年間アナウンスに打ち込みました。

─鹿摩さんが講座を受講しようと思ったきっかけを教えてください。また、どのようなことを期待して受講されたのでしょうか
 
鹿摩: 大学ではアナウンスに関わる機会も見つけられないまま悶々としていました。そんなとき、「アナウンス講座受講生募集」の案内が情報ポータル*に流れてきたんです。就職活動に備えて地方民放局の情報を知りたいと思っていましたし、地元の青森でアナウンサーとして活躍されていた大川原さんが講師なので、直接指導してもらえるかもしれないと思って受講を決めました。同じ頃、実家にもコミュニティ・カレッジの案内が届き、それを見た母からも「大川原さんの講座があるよ。受けてみたら」と勧められました。
*札幌学院大学の学生・教職員が利用できるコミュニケーションツール

夢をあきらめない

─大川原先生から見た鹿摩さんはどのような受講生でしたか
 
大川原: 当時は1年生でまだ幼さが残っていて、自分から話すことはあまりなかったですね。講座が始まる前の時間に二人で話をしたときに、彼が将来、マス・メディアへの就職を希望していることや、私の前職の勤務地と同じ青森出身だということを知り、講座終了後もずっと気になっていました。

─講座終了から約2年が経ち、お二人が再会することになったきっかけを教えてください
 
鹿摩: 大学3年生の終わりを迎えようとしていた2026年の2月頃、大川原さんが大学の社会連携センターを通じて「よかったら、会いませんか?」と声をかけてくださったことが、再会するきっかけになりました。
 
大川原: そろそろ就職活動がスタートする時期だろうと思って連絡してみたのですが、いざ会ってみると見た目が変わり、よくしゃべるようになっていて、別人かと思いました(笑)。
 
鹿摩: お会いした時点でIT関連の企業から内定をいただいていたのですが、大川原さんとお話しするうちに、やはり自分の夢──放送業界で働きたいという夢を捨てきれていないことに気付きました。それで急遽、地方メディアを中心とした就職活動を始めることにしました。
 
大川原儀明先生

大川原儀明先生

鹿摩さんと大川原先生

自分で考えて動いてみることが大切

鹿摩さん
─大川原先生から鹿摩さんへどのようなサポートがありましたか
 
大川原: 採用する側の視点に立った情報提供とアドバイスを行いました。毎年、何百通ものエントリーシートを見て採用に携わってきた自身の経験から、就活本や大学では得られない放送業界に特化した情報提供を心がけました。
 
鹿摩: エントリーシートの書き方を指導していただいてからは書類選考を安定して通過できるようになりました。面接についても、放送業界の現状を踏まえた具体的なアドバイスをいただき、自信を持って臨めるようになりました。その中で、自分の「これまで」と「これから」を見つめ直し、アナウンサーだけでなく、番組制作や事業運営などを支える総合職として、自分の強みや経験を生かしたいと考えるようになりました。その思いから就職活動を進め、福島県の放送局から総合職として内定をいただくことができました。
大川原: 福島は首都圏から近く、放送業界を目指す学生の間では人気があって、競争率も高めです。そこで福島県に縁もゆかりもない彼が内定を勝ち取ったのには、早い時期からSPIやニュース検定を受けるなど、準備を怠らなかったことが大きいと思います。
目指すのがどんな職業でも同じですが、やってみたい仕事があるのなら、「どうせ無理だから」と簡単に諦めたりせず、まずは自分で考えて動いてみることが大切です。
大川原先生
─お二人の今後の展望についてお聞かせください
 
鹿摩: 総合職としての採用なので、いろいろな仕事を担当することになると思いますが、任された仕事では期待以上の成果を出したいです。また、幅広い業務を経験する中で、自分にできることを増やし、将来的には放送局を支える存在になれるよう成長していきたいです。
 
大川原: この秋にコミュニティ・カレッジで開講する「放送から学ぶアナウンス基礎実習」で講師を務めますが、鹿摩くんにはゲストで参加してもらって、就職活動の経験を話してもらう予定です。いまは誰でも情報を発信できる時代なので、メディアリテラシーの重要性について伝える場を作ることも考えています。また、他大学も含めたネットワークづくりをすすめて、放送業界を目指す学生の支援や後押しをライフワークとして続けていきます。
 
鹿摩さんと大川原先生

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