海外留学・研修体験談および報告集/Global Program Report

欧米圏 半期留学体験談

カリフォルニア大学デーヴィス校(アメリカ) 2023年度半期留学 

蝋山 莉胡(英語英米文学科4年)

私は、アメリカ合衆国カリフォルニア州のデーヴィスという町にある、カリフォルニア大学デーヴィス校に付随する語学学校で5か月間留学に行ってきました。初めてのアメリカではなかったので、期待や興奮が大半でしたが、もちろん不安や緊張もありました。その中で、人に恵まれてとても充実した留学生活を送ることができて、感謝してもしきることができません。本当にありがとうございます。

語学に関しては、ネイティブの話すスピードについていくのは5か月経っても慣れない部分がありました。話す速度は、私の体感ではTOEICや英語検定のリスニングの1.25倍から1.5倍ぐらいのように思えました。留学前に英語話者の動画や洋画を毎日見続けて耳を慣らし、アメリカについてからも毎日英語を聞いて話すことで、ある程度慣れることはできました。しかし、いきなり話しかけられたり、知らない語彙が混じっていたり、あまり詳しくない話題だったりしたときには、会話のスピード感についていけないことが多かったです。それでも、リスニングとスピーキングの力は格段に上がったと信じています。特に、英語のままで理解して、言いたいことを英語で考えて、それを即座に英語で喋るという力はとても伸びたように感じます。

次にホームステイについてです。私は、留学生の受け入れを20年以上続けているという家庭で5か月間生活を送りました。ホストファミリーはとても優しく、学校の宿題を手伝ってくれたり、月に数回外食に連れて行ってくれたりと、本当の家族のように接してくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。加えて、サンクスギビングやクリスマスなどの季節の行事をホストファミリーと一緒に祝いながら学ぶことができました。9月から12月までは中国からの交換留学生も一緒に生活していたので、その人とも異文化コミュニケーションができて、学びの多い生活を過ごすことができました。

学校生活もとても満足のいくものでした。少人数のクラスなので先生に質問しやすかったですし、語学学校ならではの授業の中で、新しいことに挑戦することもできました。ほぼ毎日のように課題があり大変でしたが、その甲斐もあってリーディングなどの技能は確実に伸びたと思います。

 まだまだ私の英語力は伸びると感じているので、いつかワーキングホリデーの制度を使い、次回はカナダに行きたいと考えています。そして、最終的に、日本語と英語の両方の言語に携われるような仕事に就けたらいいと思います。

2023年度アメリカ半期

エクセター大学INTO(イギリス) 2023年度半期留学

西岡 光希(英語英米文学科3年)
   まず初めに、留学前に目標としていたこととして日本人とできるだけ関わらず、英語をできるだけ使うようにして英語力を伸ばしたいと考えていました。しかしその目標は早い段階であきらめてしまうことになりました。

なぜなら、大学が始まるまで1週間あり、それまではすべて英語で生活することができていました。しかし、その時点で自分の英語を伝えられるかということよりも、相手の英語を理解することに苦労していました。それだけならまだ耐えられたのかもしれませんが、自分は今回が初めての海外で、環境の違いという部分できついと感じてしまい、このまま日本人と関わらずにいると、精神的にきつくなってしまい英語学習がままならないと感じました。そのため、大学が始まってすぐに日本人を見つけ友達を作りました。それでも、英語を聞いたり伝えたりする部分でうまくいかなかったり、1か月たったあたりから日本語も英語も話すのが難しく、人とコミュニケーションをとるのが厳しい時期もありました。そんな時期でも日本人の友達だけではなく、海外の友達もいい人ばかりで、徐々に乗り越えて英語力を多少は向上できたのかなと思います。

次に、留学で得たものとしては過ごし方などにもよるとは思いますが、英語は3か月だけだとあまり伸びたとは感じられませんでした。しかし、勘違いしてもらいたくないのは、留学後も英語学習を続ければ、この時の経験が生きることが多々あると思います。伝えたいのは、この3か月の留学の間だけではそれを感じられない可能性があるということです。その代わりイギリス、特に自分の過ごしたエクセター、そして何度か訪れたロンドンで感じ学んだこととして、世界中には多くの人種がいて、違う言語を使い、育ってきた環境によって考え方も大きく違う、そんな多様性を学び自分の価値観を広げることができたのではないかと思います。このことを学ぶことによって、自分は、自分と違った意見や見た目、バックグラウンドを持つ人たちを寛容的に受け止め、今までよりも広い世界を見ることができるようになったと感じます。

私は、この平日を大学で授業を受け、土日をホストファミリーや友達と出かけたりなどする生活の中で、当たり前ながら日本とは街並みが全く異なり、生活の多くは英語を使い、生活習慣も違う、そんな環境を経験できたことによって、自分が少しは大人になったと感じ、日々の生活を前よりも余裕をもって過ごせるようになったのではないかと思っています。そのため、英語力に関してはこの3か月で思ったほどの成長はできなかったと感じていますが、まったく英語の知識を得ていないわけではないので、これからも学習していけば伸ばしていけると信じています。その一方で、前述したように新たな環境を経験したことにより成長できた部分は大いにあると思うので決して無駄な留学ではなく、これからの人生のためになる良い留学だったと思います。

これらの経験をもとに、これから留学に行きたいと思っている学生の中には、英語がうまくいかない、環境に慣れるのが大変、いろんな理由で自分なんかが留学に行けるのかと思っている人もいるかもしれません。でもつらくても乗り越えるそんな経験ができた後には人としての成長を感じられ、「ああ、自分頑張ったな」と思えると信じています。新しい自分を見つけたい、成長してみたいと思う人は、このチャンスを機に挑戦してくれたらいいなと思います。

2023年度イギリス半期

交換留学体験談

台湾 国立高雄大学(高雄) 2023年度交換留学

安田 冬馬(法律学科3年)
 私は2023年9月から2024年1月までの5か月間、台湾南部の高雄市にある国立高雄大学へ交換留学に行きました。台湾の高雄市は年間通して晴天の日が多く、実際に滞在した5か月間は雨の日がほとんどなく常に快適な気候で気持ちよく過ごすことができました。台湾の首都である台北までは距離があり、大学の周りはのんびりとした雰囲気ですが、都市部は人も多く、様々な魅力のあるとても良い環境でした。
私は留学を終えた段階での中国語力の目標として日常会話レベルの中国語を身につけることを目標に取り組みました。結果としては、簡単な日常会話であれば自信を持って行えるまでに成長することができました。特に授業中のクラスメートとの会話が自然と中国語でできていたり、帰国の際に空港で台湾人に謎の劇場チケット支払い代行を頼まれ、それを中国語で断ったりした時には成長を実感しました。
留学中は主に高雄大学の語学系の授業を受けながら大学付属の語学センターに通い中国語の学習を行いました。そのほか、日常生活では台湾人の学生やルームメイトと積極的にコミュニケーションを取り、日本語を学びたい学生と毎日日記を交換しながら過ごすことで中国語のレベルアップを図りました。元々ゼロに近い中国語レベルで留学が始まったことを考えるとよく成長したと思います。しかしもっと中国語を身につけた上で行くべきだったと反省しています。なぜなら留学序盤、中国語を教えている中国語が分からなかったからです。一方、自分が中国語初心者で良かった点もありました。それは自分のレベルが低かったことで間違いが全く恥ずかしくない状態でいれたことです。失うような自信も元から無く、それが積極的に中国語を使うことにつながり結果的に良かったと振り返ってみて感じました。実際、留学がスタートして約3か月が経ち、少し中国語が上達した時期に単語や文法を間違えるのが怖いと思うようになりました。それと同時に中国語を学びたての時と比べて自分の成長具合が少し停滞したようにも感じました。その時に初心を思い出して間違ってもいいからどんどん中国語を使うことでもう一度調子を取り戻すことができたことがありました。言語の習得に関わらず、自分がどんな立場であってもいらないプライドや変な自信を捨てて周囲から素直に吸収しようとする姿勢が大切なことだと学びました。
また、留学中は多くの出会いに恵まれました。台湾人の学生はもちろん、日本の大学から来た他の留学生とも交流し、台湾各地を一緒に回りました。これまで北海道から出て生活したことが無かったので台湾、日本各地に繋がりが増えてとても嬉しいです。
この5か月間でたくさんの経験とかけがえのない出会いに恵まれました。ご支援いただいた大学関係者の皆様、本当に感謝しています。
仲間との再会を楽しみにしながら、今後の大学生活も留学で得た学びを糧に中国語の更なるレベルアップを1つの目標にして進んでいこうと思います。
2023年度高雄交換留学

短期プログラム体験談

韓国 東國大学校(ソウル) 2023年度サマープログラム(Dongguk Japanese Summer School)

川辺 千沙希(法律学科2年)

独学で韓国語を勉強してきたため沢山の不安を抱えながら臨んだ留学でしたが、充実した留学生活を送ることができました。韓国語授業では、レベル別でクラスが分けられるため、自分に合ったレベルで授業が進みます。なかでもコミュニケーションをとる場面が多く設けられているため、友達がいなかった私でも他大学の友達がたくさんできました。授業は全て韓国語です。難しい単語は先生が翻訳機を使用して伝えてくれます。最終日にはスピーキング試験もあり、集中して授業に取り組むことができました。韓国語の授業以外にも外部からの専門講師の方が授業を行う講義も数回あり、韓国有名コスメブランド代表者によるメイクなどについての講義や韓国有名映画の製作に関わった方による韓国映画・ドラマについての講義を受けました。この講義は通訳士の方が日本語に翻訳しながら講義を行っていました。普段は絶対に経験できないような素晴らしい講義を受講することができました。授業だけではなく、文化体験も予定に組み込まれています。留学生4人程に対して現地の韓国人学生1人のグループに振り分けられ、文化体験など一緒に行動します。グループの韓国人学生はほとんどが日本語を話せる学生なので、全く韓国語が話せなくても安心です。私のグループの韓国人学生は日本語がとても上手な方で、会話で分からない単語や文法をその場で教えて頂き、さらに韓国語の上達に繋がりました。文化体験ではNANTAという伝統パフォーマンスや映画館で韓国映画見ること、K-POPダンス・キムチ作り体験、漢江遊覧船に乗りました。とても貴重な体験ができました。授業終わり・週末には、友達や韓国人学生と一緒にご飯を食べに行き、買い物をしました。さらにピクニックやカフェ巡り、チマチョゴリを着ることやロッテワールドにも行くことができ、良い思い出になりました。初めは現地の方の会話がなかなか聞き取れず、翻訳機を使用したり、お店の店員さんを困らせてしまうほど苦戦しましたが、日を重ねるごとに聞き取りや話すことが上達し気付けば翻訳機なしで会話できるほどになっていました。お店の店員さんとも沢山お話ができるようになったのでとても嬉しかったです。  

2週間の留学生活を通して、日韓両方の友達がたくさんでき、韓国語の上達、韓国文化の理解にも繋がりました。性格面でも、何事も積極的に行動できるようになったと思います。初の海外ということもあり、不安は多くありましたが周りの方々のサポートもあり充実した留学生活を送ることができました。多言語・文化理解向上のため来年も留学に挑戦したいと思います。韓国だけではなく沢山の国に留学をして、文化の違いや言語を習得したいです。

2023年度 東國大学校 KJSS

左から1番目が川辺さん

韓国 韓南大学校(大田) 2023年度サマープログラム(Korean Language and Culture Program)

山田 有瑠美(会計ファイナンス学科2023年度卒業生)

私は約3週間韓南大学のKLCPに参加しました。韓国で生活していく中、壁にぶつかることは多々ありましたが、日常生活ではできない多くの経験をしました。語学・文化研修が主な内容ですが、縁ある出会いをして、友だちと過ごせた時間と経験は宝物です。3週間という短い期間ではありましたが、韓国での生活やメンバーと過ごした時間を通して、私のなかで変化したことがあります。そこで、私のこの報告書では、3週間のKLCPを経た自分自身の変化をお伝えしようと思います。

海外留学を経験する人であれば自身の変化はもちろん感じると思います。しかし、私の場合は数ヶ月ではなく、3週間という短い海外研修でしたが、その短期間でも自身の変化を感じました。私は今回の研修を通して感じた、自身の変化が3つあります。

1つ目に、語学力向上のモチベーションの変化です。私は研修前に比べ語学学習のモチベーションが向上しました。韓国の美容に興味があり、語学研修に以前から参加したいと考えていましたが、韓国語が十分でない状態で参加をしました。そのうえ、現地学生の方たちは、達者な日本語で会話が可能だったため、私はつい日本語に頼ってしまうことが多くあったのです。そこで、積極的に韓国語を使うことや単語や文法を調べることを意識して生活したことで、プログラム後半になるに連れ、韓国語での会話が少しできるようになりました。勉強した単語や文法を使い、実際に話して、それが相手に通じることに楽しさを感じることができたのです。しかし、お店での買い物や駅でイレギュラーがあった際、聞き取ることや話すことがまだまだ難しく感じました。そのため、帰国後も語学学習を続けています。語学学習の楽しさを覚え、より話すことができたら良いなと思えたことで、語学学習のモチベーションが向上しました。

2つ目に、性格の変化です。私はこの3週間で研修以前よりも明るい性格になったと感じます。私は人前に出ることが好きではないですし、人目をよく気にします。また、1つ目の変化でも述べたように、私は韓国語が十分でない状態で研修に参加をしました。その理由もあり、初めの頃は物怖じしてしまい、韓国語を使って現地学生とコミュニケーションをとることがなかなかできませんでした。しかし、それでは語学力向上に繋がらないと思ったので、現地学生と一緒にご飯を食べに行ったり、ネイティブ表現を教えてもらったり、また、疑問があれば授業の際、先生に質問したりと積極的にコミュニケーションをとるようにしました。そのため、徐々に韓国語でコミュニケーションをとれるようになっていき、自信に繋がりました。それが自然と顔や態度にもでて、何でも楽しめるようになり明るくなったと感じたのです。初めての場所では誰でも物怖じしますが、自信をつけることが一番の解決方法だと改めて思いました。また、この自信が自己肯定感をあげるのだと思います。

その自己肯定感についてが3つ目の変化です。私が一番変化したと感じるのはこの自己肯定感があがったことだと思います。2つ目の変化で述べた、積極的な行動も自己肯定感をあげることにつながったのはもちろんですが、それ以外にも自己肯定感があがるできごとがありました。それは、周りの支えによってです。KLCPに参加したメンバーたちが私の自己肯定感をあげてくれたと言っても過言ではありません。私の悩みや困っていることに気づいてくれて、そして、私に自信をもたせてくれました。例えば、私がなかなか現地学生と交流できていないことに悩んでいましたが、積極的に交流ができるようになったのは周りのメンバーが手助けしてくれたからです。また、自分に自信がなかった私にみんなが言葉をたくさんくれました。このように、メンバーたちが自己肯定感をあげてくれたお陰で、私が自分自身を好きになれたのはKLCPに参加して一番嬉しいことでした。メンバーたちに救われてとても感謝しています。今では私の大好きな人たちです。

3週間という短い期間では旅行気分で終わってしまうのではないかと正直思っていましたし、実際、語学力が格段に伸びたわけではありません。しかし、多くの変化は感じられました。それもいい方向にです。海外で生活するという貴重な経験ができましたし、何よりも、参加できた環境下に感謝しています。自分で行動して参加できたこと、心から良かったと思っています。その行動力と研修中のような積極性を忘れずに残りの大学生活を悔いなく過ごしたいと思います。

2023年度 韓南大学校 KLCC

右側が山田さん