Graduate School Of Regional Management
Greeting
地域社会マネジメント研究科長
石川 千温
地域社会マネジメント研究科は「持続可能な地域社会づくり」を教育、研究する目的のため、2003年に経済学、社会学、経営学、会計学、都市計画など多様な分野の教員を揃え、設置されました。
東日本大震災や新型コロナ感染拡大の影響で、我々の暮らし方、特に一極集中型の暮らし方に大きな変化が見られる時代になりつつあります。また、DX(Digital Transformation)へのシフトが叫ばれる中、国や地域の壁もこれまで以上に曖昧で不透明なものになりつつあります。それゆえ地域社会というキーワードは、これからの我々の生活を考えるうえで、重要な研究テーマであると言っても過言ではありません。本研究科においては、これまでも観光・コミュニティ・循環型社会・防災・高齢化社会・自治体経営・企業活動・公共交通・教育・ITなど様々なテーマで様々な地域を対象とした研究が行われています。地域研究は単に机上での研究だけではなく、研究対象である実際の地域というフィールドに飛び出しそこで活動する地域住民と関わることによって、実効性のある研究成果が期待できる分野です。そしてそれが地域研究の醍醐味でもあります。
本研究科は皆さんとともに地域研究を進めていくことによって、持続性のある本当の意味でのまちづくり・地域活性化を実現し、地域の発展に貢献していきたいと思っています。
札幌学院大学大学院地域社会マネジメント研究科を修了して
変化の激しい社会の中で、若き日に大学で習ったことも通用しないことが多くなったと感じておりました。仕事も忙しく学びの機会もなかったのですが、札幌中心部の大通にある社会連携センターのコミュニティ・カレッジを受講したのが契機で本学に惹きつけられ、大学院の聴講生となりました。そこで優れた先生方、先輩がおられることを知り、また多くの社会人が地域の課題と向き合い真剣に研究する姿勢にも心を打たれました。
私自身もかねてから地方の過疎化という厳しい状況下での教育のあり方に関心を持っていたことから、社会人入学をして、学校と地域の関係から教育を考えることにしました。指導教授のご指導のもと、バックボーンとなる理論、課題整理の方法、先進事例などを学びながら解決のための研究調査を進め、何とか論文まとめることができました。
その結果、自らの長年の経験の上に理論に基づくフレームの中で「教育と地域のあり方」を考えることができ、社会資本として地域に必須な教育(制度)を「新しい公共」の正の側面を取り入れてサスティナブルディベロップトに結びつける確たる考えを自分のものとするこができました。その間、還暦にして初めて石川教授にICTを学んで世界が広がるとともに、法政大学などとの「連携講座」を通して他の大学院の教授陣や全国各地で真摯に研究に取り組む人々の姿に触れ、多いに触発されました。
さらに、フィールド調査により真剣に地域のために汗を流している方々と直かにお会いでき、歳は違っても共に研究室で共に汗を流した学友も得て、新たなネットワークも人生を互いに生き抜く大きな支えや絆となることを改めて実感しております。
札幌学院大学大学院は「自ら求める意思」さえあれば、学びの過程で一段一段丁寧に指導を受けることができ、温かい立派な教授陣のいる「学びの場」です。
あなたも本学で生涯学習社会の時代にもう一度学ぶ機会を得ることをお勧めいたします。