7月16日
2週目のフィールドトリップは、旭山動物園と、美瑛・富良野をまわります。今回は日本人サポート学生も大勢参加可能だったため、80人以上での大団体での行動となりました。
天気は、残念ながら予報通りの雨。ですが、少しでも晴れるように、大雨にならないようにと祈りながら出発しました。
旭山動物園に到着したときは小雨でした。 でも天気なんか関係ない! あざらしはのんびりと。



気楽にいきましょう~
動物たちにとっては、涼しくてむしろ過ごしやすかったかもしれません。実際、ペンギンやホッキョクグマなどは、元気に動き回っていました。


おなかがすいて、ひとやすみ。
歩き回ったあと、友達と食べるご飯はおいしい~。
あっというまに時間が過ぎてしまいました。
「もっとゆっくりしたかった!」との声も。ごめんなさい…
惜しみながら旭山動物園をあとにして、バスは美瑛に向かい、「三愛の丘」というところに到着しました。ここは、一面に緑の丘と麦畑、遠くに美瑛の町並みが見渡せます。はなやかなものはありませんが、広陵としたいかにも北海道らしい雰囲気を味わえる風景が広がっています。

このプログラムに参加している学生たちも、みんな普段は都会の中で生活しているので、たまにはこのような広々とした場所で深呼吸するのもいいでしょう。
林の中を抜けると小さなカフェがありました。滞在時間があまりなかったにもかかわらず、手早くそのカフェでソフトクリームを買って食べている人が何人かいました。
本日の最終目的地、富良野の富田ファームに到着した頃は、雨の降り方が少し強くなっていました。太陽の下で輝くような花畑を見せてあげたかったので、それだけは本当に残念です。しかしラベンダーは真っ盛りで、曇り空の下でもその美しさは格別でした。



花はほんとうにきれいでした。せっかく来たのだからという思いもあり、みんな頑張って見てまわりました。でも…やはり悪天候には勝てません。しばらくすると、外を歩くよりも飲んだり食べたりに集中する人が増えていきました。なにしろラベンダーアイスクリーム、ラベンダーラムネ、ジンギスカンドッグなど、おいしいものがたくさんありますから、それを逃す手はありません。文字通り「花より団子」?みなさん、お腹は満足しましたか?
忘れないでくださいね。
(おいしかった食べ物のことも)
7月19日
この日は、午前中に日本語の授業を終らせて、午後は白老のアイヌ民族博物館(ポロトコタン)を見学に行きました。「博物館」という名前はついていますが、どちらかというと「民俗村」のような感じで、アイヌの家などが外に展示されているため、当日は天気も良くゆっくり眺めるには最適でした。
夏の白老ポロトコタンは、緑がいっぱいで、湖がまぶしく輝いていました。
まずはアイヌの楽器を使っての演奏を聴いたり、踊りを鑑賞したり。「ムックリ」という楽器の音色は印象的だったらしく、後日別の機会にその音を耳にしたとき、みんな「あー、これこれ!」といった表情をしていました。
ラッキーなことに、アイヌの民族衣装を着せてもらえた人もいました。
前の週にアイヌ文化についての講義を受けていましたが、このように実際に体験してみて、より理解が深まったかと思います。また、新たに興味を持った人もいるかもしれません。
7月20日
これまで、日本語プログラムや各交流プログラムでは、寿司を実際に握ってもらう体験をしてもらっていたのですが、今回、一部の食中毒事件などの影響もあり、夏場に生ものを扱う(握り寿司体験では、準備にも時間がかかります)のは避け、「お好み焼き」をやることになりました。
大学近くのお好み焼き屋さんの協力を得て、一度に全員は入りきらないので、2グループに分かれて行いました。



まぜまぜ。 あつあつ、おいしい~。 余った?食ってやるよ。
中にはお好み焼きを食べたことがあって、手際よく焼ける人もいましたが、ほとんどが初めてなので、日本人のサポート学生が大いに活躍してくれました。しかし片面が焼けてきたところでひっくり返すのがなかなか難しく、せっかく整えた形が崩れてしまって残念がる場面もありました。それでも焼きあがるといいにおいが漂い、みんなおいしそうに食べていました(にぎやかに作っていたのが、食べ始めると静かになりました!)。




こっちもまぜまぜ。 焼いてます----------------->このハートを。 ごちそうさまでした!
最初のグループはちょうど昼食時間だったので、空腹を満たすにはぴったりだったのですが、次のグループはすでに昼食を済ませてからの時間から始めることになったので、量が多く感じたようです。お店の方のご好意で、食べ切れなかった分はパックに入れて持ち帰るようにしていただきました。
お好み焼き体験の開催は初めてだったため、どういう反応があるだろうかと少々心配していましたが、好評だったようで安心しました。それに、自分の手で苦労して作ったものって、おいしいんですよね。
7月21日
ここで、授業の様子をちょっと拝見させていただきましょう。先にもお話したとおり、日本語の先生方は本当に熱心に、授業に取り組んでくださっています。一日の授業が終ってからも、事務室に残っていろいろ研究したり、翌日の準備などをされています。そうした熱意は確実に学生たちに伝わっているようで、ここまでくると初級クラスでもずいぶん日本語が上達しているな、と話をしながら感じられます。

左は矢部先生のAクラス(初級)です。
スクリーンに手が映っているのが見えますが、Aクラスでは絵日記を書いてもらい、それをみんなで見ながら直していきます。
右は松尾先生のBクラス(中級)です。中級は、実は実力のばらつきが一番大きく、みんなが平均に理解してくれているかを見るのが難しいところです。
左は、笹山先生のCクラス(上級)です。
上級クラスになると、ほとんどの学生がすでにある程度自由に日本語を操ることができます。そのため、授業で扱うのもごく自然な日本語の読み書きなどになります。ただ、やはり人により得意な部分や不得意な部分もあるので、不得意なところをどう埋めていくかが課題です。ちなみに、日本語を学ぶ外国人学生の中では「漢字がいちばん難しい」という声がよく聞かれます。
日本人にとっても、漢字はやさしいものではないので、その気持ちはわかります。
さて、この日の3講目には、翌日函館に宿泊旅行をするにあたり、船津先生の特別講義がありました。
函館の歴史には、北海道のほかの地方とは異なる部分が多いということで、興味深いお話をしていただきました。人によってはちょっと話が難しいと感じたかもしれませんが、講義の後半ではビデオを見ながら説明してくださったので、いくらか理解の助けになったのではないでしょうか。少しでも予備知識があれば、実際に函館へ行き歴史的なものにふれたときに、「ああ、そういえば…」と思い出す部分もあるはずです。
そしていよいよ、最後の大遠征、函館へと向かいます。
7月22日
1講目はいつもどおり日本語の授業がありました。そのあと集合して出発。最初に千歳のキリンビアパークを見学する予定なのですが、それまでに昼食時間をはさむので、サービスエリアで軽食などをとりました。
キリンビアパークでは、担当の方から工場やビールの製造などについて説明を受け、それが終るとビールの試飲ができます。

試飲のビールは3種類、ひとりにつき3杯まで。未成年の人、ビールを飲めない人のためには、ソフトドリンクもあります。
ただしここであまり飲みすぎてしまうと、函館までは長い道のりですから、ほどほどにしておかないといけません。トイレの問題もあります。
誰ですか、トイレであわてたのは…
実際、キリンビアパークのあとは、いくつかのサービスエリアで休憩を取る以外、ひたすらバスに乗っているだけです。しかし非常に幸いなことに、天気がとてもよく、途中から窓の外に青い海が見え始めて景色がとても美しく、また目的地函館でもきれいな夜景を見ることができるかもしれない、と期待が大きくふくらみました。
函館に到着する頃には美しい夕焼けも見え、「今夜はぜったいにすばらしい夜景が見える!」と確信しました。バスの中では、地元出身の日本人学生がノリノリでご当地解説をして楽しませてくれ、長旅ながらみんな元気いっぱいでした。
いよいよ、函館は湯の川のホテルに到着!時刻はすでに夜7時、あちらこちらから「お腹がすいた~」の声が聞こえてきます。なにはともあれ各自の部屋に荷物をおろし、再び集合して夕食会場へ。夕食はバイキング形式なので(アルコールも飲み放題)、好きなものを好きなだけ食べることができます。メニューには、夏らしくそうめんやそば、さっぱりと辛いキーマカレーや、函館らしくいかめしなど、また涼しげなデザートもありました。

夕食が終ると、速攻で函館山まで夜景見学に出発です。寡黙なバスの運転手さんが、「2合目と7合目からもきれいに見えますよ」とのこと。期待が高まります。実際、2合目では「おお~!」と一斉に歓声が。しかし本番はまだこのあとです。
7合目ではさらに大きな歓声があがりました。そしてついに頂上に到着です。決まりがあって、大型バスは30分しか止めていられないので、時間はとても限られています。そのため、バスのドアが開くやいなや学生たちが飛び出し、展望台へダッシュ。
快晴の夜、眼下に宝石のような夜景が広がりました。海にはイカ釣り漁船が出ていて、ひときわ明るい光を放っています。


残念ながら夜景の写真の撮影はことごとく失敗だったため、ここに載せることができません…
ただ、その場で見たみんなの記憶には必ず焼きついていると思います。
7月23日
函館での二日目。この日も天気は気持ちいいほどの快晴でした。早起きして早朝に温泉につかったり、海岸を散歩した人もいました。一方で、前の晩に夜景見学から戻ったあと朝まで仲間と飲み続け、出発直前まで死んだように寝ていた人も…
とはいうものの、なんとか全員そろってホテルをあとにして、この日は最初に金森赤レンガ倉庫群に向かいました。
港を臨む金森倉庫には、おしゃれなショップや飲食店がひしめいています。ここでしばらくフリータイム。思い思いにショッピング(見て歩くだけでも楽しいものです)や、カフェでのお茶を楽しんだりしていました。
港の空気をじゅうぶんに味わったあとは、五稜郭へ。五稜郭ではまず、タワーに登って全員で記念写真を撮る予定がありました。ここで撮った写真が、修了式の時に修了証書とともにみんなに手渡されることになっています。
五稜郭タワーからは、真下に星の形をした五稜郭公園はもちろん、遠くの町並みまでよく見渡すことができました。夏は緑に覆われた五稜郭公園ですが、春の桜の時期もきっとすばらしい眺めだと想像できます。



函館といえば、ラッキーピエロのハンバーガー

五稜郭タワーで記念写真を撮ったあとは、それぞれ自由に昼食をとりに行ったり、おみやげを買ったり、公園の中を散策して過ごしました。かなりゆっくりと、函館最後の時間を満喫できたのではないでしょうか。
函館では、たくさんの思い出ができたことでしょう。
再びバスに乗り、帰路につく前に、鹿部町の間欠泉公園に立ち寄りました。約10分おきくらいに15メートル以上吹き上がることもあるという間欠泉ですが、当日は強風のため、高く上がり過ぎないように押さえがしてありました(でないと、道路を走る車や歩いている人に水がかかって大変なのだそうです)。

正直なところ、思い切り飛び散るダイナミックな様子も見てみたかったですが、それでも間欠泉自体そうひんぱんに見る機会がないので、みんな興味深く見つめていました。
また、間欠泉公園では「足湯」がありました。天気がいいとはいえ、海からの風はちょっと冷たく、温かいお湯に足を浸すのはとても気持ちいいものです。みんなすっかり足湯が気に入ったらしく、一度入るとほとんどの人がそのまま動かなくなりました(ほかの観光客のみなさん、すみませんでした)。

間欠泉公園を出ると、道路をはさんですぐそこに海が広がっているので、潮の香りがします。 海風に誘われて、しばらくは誰もバスの中に戻ろうとせず、ふざけて遊んだり話をしていました。 |

予定されていた週末の旅行はこれですべて終了。プログラムも残りわずかです。一部には多少の疲れも見えますが、あと少し、頑張ってください。
7月25~27日
さすがに疲れがたまってきたのか、風邪をひいて体調を崩すなどして、授業に出られないという人も数人。昼間と朝晩の気温差もあるので、体調管理はとても大切です。一方、前の晩に飲みすぎて…という話も。平日は、次の日の授業に支障をきたすので、気をつけたほうがいいですね。
しかしそんな毎日もまもなく終わりです。ここで、各クラスの記念写真をご紹介します。

矢部先生率いるAクラス。
日本語はゼロから始めた人もいるのですが、もうここまでくると日本語であいさつをしたり、簡単な読み書きまでできるようになりました。
多少の知識があった学生も、最初の頃はあまりおぼつかない様子だったのが、今では自分の言いたいことをかなりはっきり言えるまでに上達しました。
すばらしい進歩ですね!
松尾先生のBクラスです。
このクラスは、韓国、中国、イギリスの3か国が混じって国際色豊かでした。
前述したように、日本語レベルではばらつきがあって先生も苦労されたかと思います。
しかしそうした甲斐もあって、何人もがもうほとんど上級と変わらないくらいになりました。
今後も日本語の勉強を続けていけば、目に見えて伸びていく段階なのではないでしょうか。
ぜひ継続して、その成果をまた見せに来てほしいものです。

今回初めてプログラムに加わってくださった、笹山先生のCクラス。
少人数精鋭となりましたが、アットホームな雰囲気で和気あいあいとやっていたようです。
全員が最初からかなりのレベルで入ってきて、すでにJLPT(日本語能力試験)の1級を取得している学生もいたため、そうした人には引き続きどのようなモチベーションを持ってもらうか、先生もいろいろ考えられたことと思います。
今後、各自がさまざまな場面で日本語を生かしてほしいですね。
そして…修了式の日がやってきました。

まず奥谷学長から、続いて国際交流委員長である家田先生から、プログラム修了のごあいさつをいただきました。奥谷学長も家田先生も、お忙しい中、プログラムでは大きなご協力をしていただきました。お2人の日本語でのお話は、細かい部分がよくわからない人もいたかもしれませんが、温かい気持ちは伝わったのではないかと思っています。
次は修了証書の授与です。一人一人名前を呼んで、家田先生から修了証書を手渡されます(余談ですが、今回から修了証書はカバー付写真入りの豪華な装丁になりました)。
それが終ると、日本語講師を代表して笹山先生からのお話がありました。先生ご自身、久しぶりに教壇に立ち、貴重な体験をされたとのことでした。
また、サポートとして協力をしてくれたSGU学生の代表として、人間科学科3年生の庭田くんもしっかりスピーチをしてくれました。



また、サポートとして協力をしてくれたSGU学生の代表として、人間科学科3年生の庭田くんもしっかりスピーチをしてくれました。

お疲れ様でした!!これで授業はすべて終了です。みんなほんとうによく頑張りました!!
このあとはお待ちかね、サッポロビール園での送別会です。ジンギスカンが苦手な人もいるのではと心配していたのですが、意外と大丈夫のようでした。送別会の前に、サッポロビール博物館を見学できることになりました。これは、笹山先生のお知り合いであるサッポロビール博物館の館長様のご好意によるものです。館長様にひととおり館内をガイドしていただいたあとは、ビールの試飲です。本番はこれからなのだから、ここであまり飲みすぎないように…との注意がありましたが、この試飲のビールはひときわおいしく大好評でした。
乾杯!
いよいよ本番の送別会。奥谷学長も、3人の日本語の先生、また退職された佐々木先生など教職員も揃いました。それにしても、みんなよほどお腹がすいていたんですね。用意された肉、野菜があっというまになくなり、追加が次から次へと運ばれてきます。ビールやソフトドリンクも同様で、店員さんが大忙しで走り回っていました。

たくさん食べて、飲んで、笑って、この1か月の疲れを癒してください。
満腹して幸せな気分になったら、つらかったことも苦しかったことも全部忘れて、楽しかった思い出だけを胸に刻んでおきましょう!
きっと、みんな自動的にそうなっていますね。
ほとんどの人が明日でお別れ、帰国ですが、とりあえずはそういうことも考えず、にぎやかに。
送別会がお開きになったあとも、みんなそれぞれ別の場所に飲みに行ったり、アパートに帰ってから集まって語り明かしたりしていたようです。最後の夜は仲間同士で充実して過ごせてよかったですね。
7月28日
木曜日。この日、北京農学院の3人が、早朝の飛行機で北海道をあとにしました。みんなに「イャオイャオ」と親しまれていたワン・イャオくんは、「また冬のプログラムにも参加したい」と言っていました。再会が楽しみです。
そしてお昼過ぎには、釜山に帰る東亞大學校の12人と、エクセターの2人が空港へ。チェックインカウンターでは、おみやげで重くなったスーツケースが重量オーバーで苦労する姿もありました。しかしチェックインを終えるとしばらく時間があき、その間にさらにおみやげを買った人も。


今は、離れていても携帯電話やパソコンで簡単に連絡が取れる時代。とはいえ、実際に毎日顔を合わせるのと、機械を通してコミュニケーションするのとは違います。
別れを惜しんでお互いのアドレスを交換しあったり、写真を撮ったり、手を握ったり…
そんな様子を見ていたら、明日からはこの学生たちとは札幌学院大学で会えないというのが信じられないくらいでした。
| また会おう! |
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 |
ありがとう! |
東國大學校の2名、建國大學校の3名も、後日、日本を離れて帰国しました。
一見ちょっと内気そうな人、おとなしそうな人などもいて、最初は大丈夫かな、と思って見ていたのですが、みんなそれぞれに良い友達を得て、有意義な時間を過ごし、すばらしい思い出を残していったようです。
日本語教育・文化体験プログラムに関わったすべての方。2011年夏の北海道での1か月を忘れないでいてください。そしてここで出会った仲間を大切に、ずっと連絡をとりあっていてほしいと思います。みんなどうか元気で!いつかまた会える日を待っています。