■一般講座
[講座番号10] 現代特別支援教育論の射程
        ひきこもり<8050問題>と<生きる力>形成の課題

定員/50名 受講料/2,000円(全2回)



(講座概要)
 ひきこもり状態にある40〜50代のわが子を、70〜80代の親が支える世帯の深刻な現象を「8050(はちまるごーまる)問題」と呼んでいます。2019年3月、内閣府は40〜64歳のひきこもり状態の人は全国に61.3万人いるとの推計を発表しました。ちなみに15〜39歳も54.1万人いると推計しています(2015年度調査)。この問題の背景になにがあるのか。問題解決に接近する方途はあるのか。この問いに、特別支援教育、生涯教育の視座から迫ります。なお、各回とも講師3者の鼎談を含みます。

(カリキュラム&日程表)
テーマ/講座日
内  容
1
<ひきこもり問題>解決の方途としての居場所づくり
―「よりどころ」の実践から見えてきたもの

11月16日(土)
【午後】13:00〜15:00

 居場所事業「よりどころ」では、ひきこもりや生きにくさを抱える当事者たちのピアの力が発揮されていますが、さらに分け入ってピアスタッフの支援実践に光を当てます。加えて、ひきこもりの解決とは何を指すのかなど、課題解決の方途を多角的、実践的に考えていきます。

  ゲストスピーカー/
場面緘黙・不登校ひきこもり経験者 大橋 伸和
コーディネーター/札幌学院大学名誉教授 二通  諭
 田中  敦
2
ひきこもり<8050問題>の実相と解決に向けた取り組み
―キーワードは<生きる力の形成>

11月16日(土)
【午後】15:20〜17:20
 就労経験を有するひきこもり当事者が増え、このことがひきこもりの長期高年齢化に少なからず影響を与えているとの認識が広がっています。一般に就労経験はキャリアとして受け取られますが、ひきこもりでは逆にハードルになることも少なくありません。こうした中で失われた自信を取り戻す役割として、似たような仲間同士との交流を図る居場所が注目されています。「就労から居場所へ」の潮流をとおしてひきこもりの今日的課題について考えていきます。

ゲストスピーカー/NPO法人
レター・ポスト・フレンド相談ネットワーク理事長 田中  敦
コーディネーター/二通 諭、大橋 伸和

講師
紹介

二通  諭(につう さとし) 1951年2月札幌郡手稲町に生まれる。1974年北海道教育大学札幌分校卒業後、石狩管内小中6校で35年間の教員生活を送り、2009年から札幌学院大学教員として主に特別支援教育関連科目を担当。2019年4月より札幌学院大学名誉教授。2011年、札幌学院大学において、発達障害や精神的な困難を抱える学生の自助グループ『雑談会』を立ち上げる。近年の著書として『特別支援教育コーディーター 必携ハンドブック』(編著:11/5/31)、『映画で学ぶ特別支援教育』(単著11/8/25)、『障害児の教育権保障と教育実践の課題 ―養護学校義務制実施に向 けた取り組みに学びながら』(編著14/12/25)、『特別支援教育時代の光り輝く映画たち』(単著15/8/9)がある。連載「映画に見るリハビリテーション」(医学書院:『総合リハビリテーション』)は23年268本に達している。

田中  敦(たなか あつし) 1965年札幌市生まれ。北星学園大学大学院修了。不登校ひきこもり経験者として1999年に当NPOを立ち上げ当事者主体のピアサポート活動に取り組む。近年の主な著書として『苦労を分かち合い希望を見出すひきこもり支援-ひきこもり経験値を活かすピアサポート』(学苑社、2014)などがある。福祉活動の功績により社会福祉法人札幌市社会福祉協議会会長顕彰受賞(2019年)。

大橋 伸和(おおはし のぶかず) 1984年生まれ。11歳頃から24歳までの約13年間場面緘黙症となり、小中学校の不登校、高校卒業後のひきこもりを経験。様々な支援を受けながら、25歳で札幌学院大学人文学部人間科学科に入学。在学中から現在に至るまで自身の経験をもとに講演活動を行い、2018年から札幌市の集団型支援拠点「よりどころ」で支援実践を展開。近年の論稿として「場面緘黙とひきこもり−自分史をふりかえって−」(『SNEジャーナル』24巻1号、文理閣、2018)などがある。






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