回 |
テーマ/講座日 |
内 容 |
1 |
「氏か育ちか」から「氏も育ちも」へ
5月28日(木)【午後】13:30〜15:30 |
以前は「氏か育ちか、遺伝か環境か」の二者択一的な議論が多かったのですが、現在は「氏も育ちも、遺伝子も環境も」どちらも大切だと理解されています。たとえば、一卵性双生児は遺伝的には全く同一で、顔かたちもほとんど同じですが、育つに従って違った個性が表れます。だから遺伝子がすべて決めているわけではありません。しかし、子が親に似ることはよく知られた事実です。
講師/元・北海道大学理学部准教授 若原 正己
コーディネーター/安岡 譽 |
2 |
エピジェネシス(Epigenesis)の
新知見
6月4日(木)【午後】13:30〜15:30 |
エピジェネシスという言葉はあまり聞きなれない言葉ですが、生物学の分野で最近注目を集めている考えです。
以前は同じ遺伝子型からは同じ表現型が出ると考えられていました。ところが、時として違った表現型が出ることがあるのです。たとえば、環境(栄養)によって大きく体制を変えるミツバチの女王と働き蜂、降海型のサクラマスと陸封型のヤマベの例があります。一卵性双生児の個性の違いもエピジェネシスで説明できるようです。
講師/若原 正己
コーディネーター/安岡 譽 |
3 |
遺伝と環境の心理学
6月11日(木)【午後】13:30〜15:30 |
「生まれつきの性格は変わらない」とはよく言われますが、果たしてそうでしょうか。人の心(精神)の発達は、主にパーソナリティ(「人格」「性格」「人柄」)の発達過程です。人生のライフサイクル(赤ん坊から老人まで)でそれぞれ年代的に発達課題があり、それが達成されるかどうかで人の存在は決定されます。それに大きく関与しているのが遺伝的要因と環境的要因です。
主に、人の人格発達への両因子の影響についての知見をお話しします。
講師/元・札幌学院大学大学院臨床心理学研究科教授
現・北海道大学大学院教育学院臨床心理学講座非常勤講師 |
安岡 譽
コーディネーター/若原 正己 |
4 |
遺伝と環境の精神医学
6月18日(木)【午後】13:30〜15:30 |
人の心が不安と苦悩に支配され、「心が病む」とき、心の病(精神疾患)が発生します。誰もがそれにかかる可能性をもっているのです。精神病性障害、神経症性障害、近年話題となっている「発達障害」、それに人格障害、「ひきこもり」、「犯罪」、薬物依存、「ゲームやスマホ依存」などに、どのように遺伝と環境とが影響しているのかについてお話しし、予防法についてもふれたいと思います。
講師/安岡 譽
コーディネーター/若原 正己
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