井上芳保 (いのうえよしやす)
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研究内容
社会的につらい立場におかれている人の意識の屈折としてのルサンチマン(うらみつらみのうち、たちがわるいもの)が、周囲の人間やコミュニケーションにおよぼす効果および広い意味でのその社会的機能について。
また人間の「高尚」ではない諸問題一般。例えば、いじめや差別意識について。さらにそうした「高尚」ではない感情が情報資本主義社会において、例えば、文化産業として組み込まれるなどの形をとって活用されている実態について。
著書
自作を含む手に入りやすい共著として
『フェミニズムの主張』、『人間・臨床・社会』、『アエラムック12社会学がわかる』がある。
また雑誌論文として「ルサンチマンの社会学の構想」、「ルサンチマン処理装置としての心理療法」、 「情報社会における身体性メッセージ」、「現代社会におけるニーチェ的テーマ」、 「社会情報学の方法とエスノメソドロジー」等々。
なお、現在、共著で『「心の貧しさ」を考える』、 単著で『ルサンチマン研究序説』を執筆中。 いずれも97年度中には刊行予定。
お薦めの本
いろいろありすぎて選択に迷うが、とりあえず、学生諸君にもぜひ接して欲しいすぐれた社会科学の仕事という観点から次のものを挙げておきたい。
山之内靖著『システム社会の現代的位相』、『ニーチェとウェーバー』
内田義彦著『形の発見』、 『作品としての社会科学』
好井裕明・山田富秋著 『排除と差別のエスノメソドロジー』
石井准著 『アイデンティティ・ゲーム』
趣味
本を読むこと。文章を書くこと。
好きな音楽をきくこと。
おいしいものを食べること。
マンウォッチングにいそしむこと。

等々という日常的な営みの全てが趣味といえば趣味。
経歴
1956年 北海道小樽市生まれ。
1983年3月 東京学芸大学大学院修士課程終了。
1983年4月〜1991年3月 茨城大学人文学部助手。
1991年4月 札幌学院大学社会情報学部助教授。
現在に至る。

1994年より北海道教育大学岩見沢校非常勤講師も兼任。 現在、日本社会学会,北海道社会学会,関東社会学会、日本社会臨床学会,日本社会情報学会,科学技術と社会の会の会員。
1995年より北海道社会学会理事。
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