札幌学院大学社会情報学部 AO入試課題用テキスト
HTMLの基礎知識 (1)
1. はじめに
ホームページ(以下、HPと略す)として文章や画像などをコンピュータで画面表示する基本的な方法として、HTMLの約束事に従って文書を作成し、それをブラウザ(代表的なものはInternet Explorer, Netscape
Navigator)に解読・実行させる方法がある。HTMLは『Hyper Text Markup Language』の略で、一種の言語である(Language=言語)。以下ではInternet Explorer(以下IEと略す)を使う場合を想定して説明を行なうことにする。
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2. HTML文書の作成とブラウザによる表示(基本的な流れ)
細かな説明はその都度行なっていくことにして、まずはHTML文書作成の基本的な流れを見ておこう。Windowsで『すべてのプログラム』⇒『アクセサリ』⇒『メモ帳』の順に操作し、下図のようなメモ帳を起動する。このメモ帳をテキストエディタ(文章を編集するためのソフトウェア)として使う。
(注:ここではWindows XPの画面を使って説明している。Windows2000でも基本的な操作は同じである。)
メモ帳に次のように入力しよう。<html>、<head>などの部分は半角入力である。(空白を入れる場合も半角で入力する。全角で入力しないように注意しよう。)
入力が出来たら、「ファイル」→「名前をつけて保存」を選択し、ファイル名を『練習1.html』と変更してフォルダに保存する。
注意事項: 上記のファイル名の「 html
」を拡張子(かくちょうし)と呼ぶ。 拡張子はコンピュータが扱うファイルの種類を区別するためのものである。 拡張子の前に半角のピリオド「
. 」をつける。 拡張子htmlを付けることによって、ブラウザはそのファイルをHTML文書として扱う。(メモ帳のもともとの拡張子は「 txt 」である。) |
ファイルが保存されると、下図左のようなアイコンが表示される。これはHTML文書として保存されたことを意味する。このことを確かめてみよう。このアイコンを右クリックすると、下図右のようなメニューが表示されるので、『プロパティ』を選択する。
この結果、下図のようにファイルの種類が『HTML Document』と表示される。
今度は、アイコンを『ダブルクリック』してみよう。ブラウザ(IE)が起動されて、以下のように文章が表示される。これがHP上での表示である。
ここで、HTML文書のなかで、ブラウザ画面上に表示される部分と、それ以外の部分があることに注意しよう。
<head>と</head>、<body>と</body>のように対(つい)になっている記号は、互いに対になっていることが保証されていれば、文書内でのタグの位置は特に固定されない。
これをIEで表示すると以下のようになる。
HPを作成する作業は『HTML文書作成』⇒『ブラウザによる画面表示の確認』の繰返しである。
ここで表示後に文書を開いて編集する方法を確かめておこう。まず、IEで『表示』⇒『ソース』を選択する。
文書を作成するときに使用したメモ帳のファイルが開かれるので、ここで文章の修正などを行なう。
このメモ帳のファイルを「上書き保存」する。そして、IEの「更新」をクリックする。
この結果、次のように表示される。
ここで、再び「表示」→「ソース」を選択すると、HTML文書が更新されていることがわかる。
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3.
タグとマークアップ
『 < 』や『 > 』で囲まれたマークを『タグ』と呼ぶ。HTML文書中に含まれる『見出し』、『表』、『イメージ(画像)』、『段落(文章)』は『要素』とよばれ、タグによって文書中の要素が示される。前述のHTML文書で、<p>と</p>は段落と呼ばれる要素を示すためのタグである。以下の例では、「対になっていればよい」という文章が段落の要素である。
タグは多くの場合に、対(つい)になって使われ、『開始タグ』と『終了タグ』との間に要素を記入する。
文書にタグをつけていく作業を『マークアップ』と呼ぶ。冒頭で記したように、HTMLのMはMarkupの意味である。
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3. 簡単なHTML文書の作成
3−1 見出し
見出し用のタグは、最もレベルの高い見出しの場合、開始タグが<h1>、終了タグが</h1>である。見出しは6段階あり、h1からh6までで区別されている。
ブラウザによる表示結果は以下の通りである。見出しレベルの違いによって文字の大きさが異なっている。
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3−2 改行
改行したい位置に<br />を記入する。『
br 』と『 / 』の間に半角の空白を入れることに注意しよう。
表示結果は次の通りである。
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3−4 リスト
一連の項目を並べるときにはリスト要素を使う。リストは<ul>と</ul>の間に<li>と</li>で囲んだ各項目を書く。
注) <ul>はアルファベットのユーとエル、<li>はエルとアイである。
小文字lを数字の1と間違わないように。
表示結果は以下の通りである。リストで列挙する項目の先頭には●が自動的に表示されている。
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3−5 見出しと段落の組合せ
上記の見出しに説明文を付け加えてみよう。説明文を書くために段落要素の <p> </p> タグを使う。改行するために空要素を使っている。(以下のリストで次の行の先頭まで続いている部分は、ソースでは1行である。)
<html>
<head>
<title>リスト要素</title>
</head>
<body>
<h3>一連の項目を並べ説明文を入れる</h3>
<p>
担当科目一覧
</p>
<ul>
<li>情報デザイン基礎論(2年次選択)</li>
<p>情報の受け手を意識し情報発信を行なうためのWebページの作り方を習得します</p>
<li>応用コンピュータグラフィックス論(3年次選択)</li>
<p>アプリケーションソフトを使った3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)制作の講義と<br />実習を行ないます。</p>
<li>専門ゼミナールT・U・V(3年次必修)</li>
<p>CG(コンピュータグラフィックス)のモデリングや作図方法などに関する基礎知識、CG<br />制作やホームページ作りの基礎を学び、コンピュータ上で作品を作ることを経験します。</p>
<li>専門ゼミナールW(4年次必修)</li>
<p>3年次の専門ゼミナールで取り組んだ自由課題の自己評価と改善、プレゼンテーション<br />を行ないます。</p>
<li>卒業論文(4年次選択)</li>
<p>学んだ基礎知識を応用し、その成果を公表するまでの(試行錯誤を含む)一連の過程<br />を経験します。</p>
</ul>
</body>
</html>
表示結果は次の通りである。
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練習問題1
「高校生活の思い出に残る出来事ベストスリー」のHPを上記の要領で作成してみよう。
私の高校生活の思い出に残る出来事ベストスリー ● 出来事1 説明文(200字程度) ● 出来事2 説明文(200字程度) ● 出来事3 説明文(200字程度) |