[エクセル統計]⇒[多変量解析]⇒重回帰分析を選択し、以下のダイアログボックスを出力させる。
目的変数範囲にはマウスで目的変数のデータを指定する
説明変数範囲にはマウスで説明変数のデータすべてを指定する
変数選択は増減法をチェックする
理論値と推定の出力欄にチェックする
OKを押す
重回帰式で必要なのは偏回帰係数、標準偏回帰係数、T値、P値、判定、単相関である。それ以外の項目削除し、タスクバーにある桁数をで小数点下三ケタまで表示させるように調整する
⇒
定数項の下に精度の修正済決定係数をコピー・ペーストする
理論値欄で観測値と残差の散布図を作成する
偏回帰係数の値から回帰式
が書けます。説明変数は10個で分析したのですが変数選択を行った結果食料、その他,住居,家具の4変数が選択されたことを意味します。上の例でいくと説明変数である食料の行の値が,その他の値が
,住居の値が
,家具の値が
,定数項の値がαになります。つまり
と書けます。
修正済決定係数から当てはまりのよさがわかります。右の表はあくまでも目安ですが決定係数の値からこれらの結論を書けばよいでしょう。
参考 |
|
決定係数の値 |
判断 |
0.9以上 |
非常に当てはまりがよい |
0.7以上0.9未満 |
当てはまりがよい |
0.5以上0.7未満 |
あまり当てはまりはよくない |
0.5未満 |
当てはまりは悪い |
を行っています.帰無仮説が正しいとすれば説明変数の係数は0なので説明変数が変動しても目的変数は変動しないので説明していないということになります。よって「説明力がない」と判断されることになります.一般にこの検定ではt検定を行っているのでT値を出力させています。またT値の値が得られる確率がP値で出力されます.
見方は*がついていれば説明力があるということです。**となっていればさらによいということです。説明力の大きさは標準偏回帰係数の値から判断できます。標準偏回帰係数が大きければ大きいほど説明力が高いといえます。エクセル統計では説明力の高い順に表示されます。この場合には食料、その他,住居,家具の順になっています。
参考 |
|||
P値 |
判定 |
意味 |
記述 |
0.01未満 |
** |
1%有意 |
1%有意で説明力がある |
0.01以上0.05未満 |
* |
5%有意 |
5%有意で説明力がある |
0.05以上 |
なし |
棄却されない |
説明力があるとはいえない |
論文に重回帰分析の結果を記述する際には最低、以下のような内容を盛り込むこと
目的変数と説明変数
変数選択の有無と種類
重回帰式
選択された変数
修正済決定係数とその吟味
P値と説明力の有無
選択された変数の説明力の順位
残差グラフからデータの特徴