FD委員会活動
本学は、全学的なFDを実施することを目的として、2010年3月にFDセンターを設置しました。
また、このFDセンターの業務に関する重要事項を審議し、組織的にFDを実施するための常設委員会として、FD委員会を組織しています。
FD委員会の中期目標・中期計画・達成度評価指標は次の通りです。
※2021年4月1日〜2022年3月31日は総括年度の為、中期目標・中期計画の新規立案はございません。
中期目標(2015年4月1日〜2021年3月31日) | 中期計画 | 達成度評価指標 |
【目標1】 教育研究・社会貢献・管理業務等に関して、 組織的な取り組みに基づいて教員の資質向上を図る。 |
[1-1] 教育力の組織的評価システムの構築に向けて、 教員が備えるべき標準的な教育力の指標を具体化する。 これにもとづき現状分析を行い、取り組むべき課題を明らかにする。 |
[1-1] @教育力の標準枠組みの策定状況 A教育力の現状分析 B教育研究業績システム更新状況 |
[1-2] 各学部・研究科が進めるFD活動を支援し、個人・チームが取り組む教授法改善プロジェクトを推進する。 その成果を組織的に共有し、 大学全体に教育改善のコミュニティを形成する。 |
[1-2] @学部・研究科のFD活動状況 A教授法改善プロジェクト実施状況 B教員のFDに関する意識調査 |
中期目標(2010年4月1日〜2014年3月31日) | 中期計画(2010年4月1日〜2014年3月31日) |
1.全学的なFD活動を通して教育の質的向上を促進する。 | 1.-1. 授業を数量的、客観的に評価する方法を開発する。 1.-2. 授業評価結果を分析し、改善すべき問題点を明らかにする。 1.-3. 評価の高い授業方法を分析し、優位点を抽出して教員へ紹介する。 1.-4. 授業評価が高い教員を顕彰する。 |
2.各学部学科、研究科の多様なFD活動が実施されるよう支援する。 | 2.-1. 学部学科固有の取り組みを全学的に紹介する。 2.-2. 全学教務委員会、各学部教務委員会等と連携して各学部等のFD活動を支援する。 |
3.FDについての啓発活動を推進する。 | 3.-1. FD活動の実績をまとめ年次報告書を作成する。 3.-2. 学内、学外のFD活動を積極的に紹介する。 |
4.他大学とFDに関して連携する。 | 4.-1. 北海道地区FD・SD推進協議会の幹事校として役割を果たす。 |
事業計画 | 事業総括 |
1(1) 「学生による授業評価アンケート」を授業改善につなげる実効性の高い方策を具体化し、実施する。授業評価アンケートの集計結果と授業科目担当者のコメントを、教育研究業績システムを通じて(非常勤講師については学内Webを通じて)すみやかに学生に通知する。 |
アンケートの方式を改めた。具体的には、担当する授業科目の中から評価対象として1つの講義科目を選び、第7週〜第8週に調査を実施して学生からの評価・改善提案を受け。後半の授業改善の取り組みを第14週〜第15週に実施する従来のアンケート調査で確認する。その結果を踏まえ、学長に対して「自己点検・評価レポート」を提出する、という方式である。また、新たなアンケート活用方策として「学生から高い評価を得た教員の表彰」、「授業改善アドバイザーの任命」、「学長とともに学長室においてFDセンター長と面談」など検討したが、結論を得ることはできていない。 授業評価アンケートの集計結果と授業科目担当者の「自己点検・評価レポート」を、教育研究業績システムを通じて(非常勤講師については学内Webを通じて)すみやかに学生に通知することができた。なお、「自己点検・評価レポート」の提出有無、その内容には教員間で差がある。 |
1(2) 教員のニーズに適合した研究活動、調査活動を企画し、FD活動の実質化を図る。FD活動に対する教職員の認知度を高め、主体的な参加を促すため、ホームページを通じて活動の成果をアピールする。 | 多彩なテーマで研究会を企画した(「初年次学生の学び」、「アクティブラーニング」、「教学IR」、「コラボレーションセンターの展開」など)。総じて参加者数は少なく参加メンバーも固定化する傾向がある。教職員のニーズに合致した実践的なテーマ選定が今後の課題である。FD研究会の成果は、FDセンターホームページを通じて社会に公表するとともに学内共有を図った。 |
1(3) 学生を学びの主体者という立場でFD活動に参画させ、学生と教職員がともに議論しながら協働でより良い授業(学びの場)を創り上げる。また、取組の成果をFD研究会で報告する。このチームの取組をコーディネートするため、FDセンター規程第7条に定めるプロジェクト・チームを組織する。 | 学生FDスタッフは学生FD全国大会に参加し、活動の活性化につながる示唆を得てこれを実践に活かしている。本年度は、新たな試みとして「学生が選ぶ講義2014」(魅力的な先生との出会い、あるいは自身が影響を受けた講義を他の学生に紹介するイベント)を企画・運営した。その成果物として、学生が講義を通して得た気づきや学び、感動や喜びをまとめた小冊子を発行した(在学生ガイダンス、入学式等で配布する予定である)。現在、教務部の職員が顧問としての役割を担っており、FDセンター内にプロジェクト・チームを組織することはできていない。 |
1(4) 授業公開を希望する教員の協力を得て授業を公開する。また、学生からの評価の高い授業の模様と教員のコメントを映像コンテンツにまとめ、ホームページを通じてストリーミング配信する。この活動を大学全体の授業改善につなげるとともに、本学の教育活動に対する関係者(保護者・同窓生・学外理事など)の理解を得る。 | 着手できなかった。 |
1(5) 授業内容や授業方法・評価方法とシラバスとの整合性について、「学生による授業評価アンケート」のタイミングで実態調査を行う。 | 着手できなかった。 |
1(6) 学生からの評価の高い授業など、教員の優れた教育活動を発掘し、本学の教育資源として評価する。これをホームページや「教員教育研究業績情報システム」を通じて学内外にアピールする。 | 教員の教育活動を、「教員教育研究業績情報システム」を通じて学内外にアピールする取組を継続した。これによって教員の教育活動に対する自己点検を促すとともに、シラバスシステムとの連携を通じて学生に履修計画に関する多様な情報を統合的に提供している。 一方、大学基準協会の認証評価において「一部の教員の情報がほとんど掲載されていないことについて、改善を期待したい。」との指摘を受けた。 |
1(7) 先駆的な教授法改善(例えば、能動的学習(アクティブ・ラーニング)や協調学習など)に挑戦する個人あるいはチームの活動を支援する。さらに、その活動の成果や課題を、FD研究会や授業公開を通じて教職員に還元する。 | 教育改善に取り組む個人やチームを公募による自由競争によって選定し、財政的に支援する戦略的事業を実施した(5組を選定)。その成果報告は年度を越えることになったが、FDセンターホームページを通じて公表し、FD研究会を通じて学内共有したいと考える。 |
2(1) 学部学科・研究科ならびに部局をはじめ、授業科目担当グループや教職員グループ、教員個人が取り組む多様な授業改善活動の状況をFDセンターに集約する経路を確立する。また、その情報を全学に提供してFD活動の活発化を促す。 具体的な方策として、「FDファイル」の活用、教職員コミュニケーションセンターに設置した「FDコーナー」やホームページの充実を図る。 |
学内で取り組まれる多様な授業改善活動の状況をFDセンターに集約するため、FD委員から定期的に情報提供を受ける方式を定めた。集約した情報をFDセンターのホームページを通じて学内共有した。冊子媒体の情報源として、教員が常に手元に置いて参照できる「FDファイル」(教育力や学生支援力を向上するための情報が体系的に整理された冊子)を制作し、教授会を通じて全教員に配布した。 「FDコーナー」に参考図書を(新刊を中心に)配架した。 |
3(1) ホームページを通じて本学における教育改善活動を社会に公表する。あわせて、他大学の優れた取組を教職員に紹介する。 | FDセンターホームページを随時更新した。全体構成と内容の充実を図った (授業改善のヒント・教育関連の動画・FD研究会・授業評価アンケート・教員の教育活動・FD活動報告・学生参画型・FD委員会活動・参考リンク)。 |
4(1) 北海道地区FD・SD推進協議会を拠点とした大学間ネットワークを活用してFD関連情報の収集を行う。あわせて、協議会主催の研修プログラムに教職員を派遣して実践能力の研鑽を図る。 | 推進協議会の幹事校として協議会事業の企画に関与した。協議会主催のシンポジウムやワークショップに教職員を派遣し、他大学との交流を通じて本学におけるFD・SD推進のための大学間ネットワークが形成されつつある。 |
事業計画 | 事業総括 |
1(1) 「学生による授業評価アンケート」の有効性を確かめるため、現行の調査方法に対する教員の評価を受ける。 授業評価アンケートの集計結果と授業科目担当者のコメントを、教育研究業績システムを通じて(非常勤講師については学内Webを通じて)すみやかに学生に通知する。 | 学生からの評価に対する教員のコメントには具体的な改善策を明示した記述が多く見られ、教員の省察と授業改善を促す上で効果が認められる。 一方で、コメントの提出有無、その内容には教員間で差がある。学生の協力を得た授業改善をより実質化するための効果的な方策が求められる。 これを検討するため、「学生による授業評価アンケート」の有効性を確かめる調査を実施し、現状の課題と改善へ期待を集約した。また、学期途中の中間アンケートを試行した。 これらの結果を踏まえ、2014年度に「学生による授業評価アンケート」の新たな活用方策を具体化する。 |
1(2) 教員のニーズに適合した研究活動、調査活動を企画し、FD活動の実質化を図る。FD活動に対する教職員の認知度を高め、主体的な参加を促すため、ホームページを通じて活動の成果をアピールする。 | 「初年次学生の学び」を通年の共通テーマに本学教員の実践や研究成果を踏まえたFD研究会を開催した。 また、学生サポートセンターやアクティブラーニング、学生参画型FDなど多様なテーマで研究会を企画した。 総じて参加者数は少なく参加メンバーも固定化する傾向があるが、テーマによっては新規の参加者を得るなど、拡がりも認められる。 教職員のニーズに合致した実践的なテーマの選定が今後の課題である。FD研究会の成果は、FDセンターホームページを通じて社会に公表するとともに学内共有を図った。 |
1(3) 学生を学びの主体者という立場でFD活動に参画させ、学生と教職員がともに議論しながら協働でより良い授業(学びの場)を創り上げる。 3か年計画の3年目にあたる2013年度は、多様な試行と評価を通じて、あるいは他大学の学生FD組織との交流を通じて、本学における学生FDのビジョンを形成する。 また、取組の成果をFD研究会で報告する。このチームの取組をコーディネートするため、FDセンター規程第7条に定めるプロジェクト・チーム(※)を組織する。 | 2011年度から3か年計画で取り組んできた学生FDは、本学の理念である「協働」の下、学生と教職員が協力・連携し、本学独自のモデルを創出しつつある。
本年度、学生FDスタッフはFD委員である全学科長にインタビューを行い、ニーズを収集した。また、学生FD全国大会に参加し、学生FDの役割や活動の方向性を考える視点を獲得した。
さらに、試行的な取組として「アクティブラーニング」を取り入れた2つの授業を観察し、教員へのインタビューを通じてこれを分析し、改善提案を行った。この独創的な取組は、本学独自の学生FDに発展していく可能性が期待できる。また、これら一連の活動成果と今後の課題をFD研究会にて報告した。 この間、教務部の職員が顧問としての役割を担ってきたが、FDセンター内に学生FDをコーディネートするプロジェクト・チームを組織することはできなかった。 |
1(4) 授業公開を希望する教員の協力を得て授業を公開する。また、授業の模様と教員のコメントを映像コンテンツにまとめてストリーミング配信する。 この活動を授業改善につなげるとともに、本学の教育活動に対する関係者(保護者・同窓生・学外理事など)の理解を得る。 | 前期開講の2科目を公開するにとどまり、参観者は少なかった。今後の課題として、公開科目を増やすとともに、参観者相互の対話を通じて経験や知の交流を促す具体的、実践的な施策が求められる。 なお、学生FD組織がこれらの授業をビデオ収録し、探求的な分析を行い、教員に改善提案を行った。教員から「学生が講義に求めていることを直接確認する良い機会になった」といった評価を得た。 |
1(5) 授業内容や授業方法・評価方法とシラバスとの整合性について実態調査を行う。 | 検討に着手できなかった。 |
1(6) 教員の優れた教育活動を発掘し、本学の教育資源として評価する。これを「教員教育研究業績情報システム」を通じて学内外にアピールする。 | 教員の教育活動を、「教員教育研究業績情報システム」を通じて学内外にアピールする取組を継続した。 これによって教員の教育活動に対する自己点検を促すとともに、シラバスシステムとの連携を通じて学生に履修計画に関する多様な情報を統合的に提供している。ただし、「教員の優れた教育活動を発掘し、本学の教育資源として評価する」というレベルには至っていない。 |
1(7) 教室環境の改善について検討を行う。あわせて、先駆的な教授法改善(例えば、能動的学習(アクティブ・ラーニング)や協調学習など)に挑戦する個人あるいはチームの活動を支援する。 さらに、その活動の成果や課題を、FD研究会や授業公開を通じて教職員に還元する。 | 学生の主体的な学びを促す教育環境の整備要求(2012年10月、FDセンター長から常務理事に提出した「教育効果を高めるための教室環境の整備について」)がA〜B館2階の「アクティブラーニング」教室として実現した。 その過程で、FDセンターは「アクティブラーニング推進プロジェクト」と連携して研究会を企画し、アクティブラーニング環境に関する学内の理解を高めるとともにニーズを収集した。 教育改善に取り組む個人やチームを公募による自由競争によって選定し、財政的に支援する戦略的事業を実施した(4組を選定)。その成果を、FDセンターホームページを通じて公表し、FD研究会を通じて学内共有した。 |
2(1) 学部学科・研究科ならびに部局をはじめ、授業科目担当グループや教職員グループ、教員個人が取り組む多様な授業改善活動の状況をFDセンターに集約する経路を確立する。 また、その情報を全学に提供してFD活動の活発化を促す。具体的な方策として、教職員コミュニケーションセンターに設置した「FDコーナー」やホームページの充実を図る。 | 学部やグループ、個人がそれぞれ取り組む活動をFDセンターに報告する経路は確立されていないが、学部学科等のホームページに公開された情報を事務局で収集し、FDセンターのホームページからリンクする作業を実施した。 教職員コミュニケーションセンター内にFDコーナーを設置し、教員の関心や問題意識に合致した図書をFD委員会が選定し、それをテーマ別に配架した。図書や資料は常に借りられている状況がある。これに加え、冊子媒体の情報源として、教員が常に手元に置いて参照できる『FDファイル』を作成した。 今後、これら情報提供の有用性に関する教員アンケートを実施し、改善点を明らかにする。 |
3(1) ホームページを通じて本学における教育改善活動を社会に公表する。あわせて、他大学の優れた取組を教職員に紹介する。 | FDセンターホームページを随時更新した。新たな情報として「教育改善のための動画情報」ページを設け、国内外の大学や教育改善に取り組む個人が公開する動画を教職員に紹介した。 |
4(1) 北海道地区FD・SD推進協議会を拠点とした大学間ネットワークを活用してFD関連情報の収集を行う。あわせて、協議会主催の研修プログラムに教職員を派遣して実践能力の研鑽を図る。 | 推進協議会の幹事校として協議会事業の企画に関与した。 協議会主催のシンポジウムやワークショップに教職員を派遣し、他大学との交流を通じて本学におけるFD・SD推進のための大学間ネットワークが形成されつつある。 |
事業計画 | 事業総括 |
1(1)「学生による授業評価アンケート」の有効性を確かめるため、現行の調査方法に対する教員の評価を受ける。 集計結果と授業科目担当者のコメントを、教育研究業績システムを通じてすみやかに学生に通知する。 | 「授業評価アンケート」の有効性を確かめ、改善の方向性を探るため、後期の「授業評価アンケート」をフィードバックするタイミングで自己点検評価を実施した。 昨年度に引き続き、「教育研究業績システム」を通じて、集計結果と授業科目担当者のコメントを学生に公表した。従来、この公表は専任教員に限ったものであったが、FD委員会で検討を行い、本年度後期からこれを非常勤講師にも拡げた。 |
1(2)教員のニーズに適合した研究活動、調査活動を企画し、FD活動の実質化を図る。FD活動に対する教職員の認知度を高め、主体的な参加を促すため、ニュースやホームページを通じて活動の成果をアピールする。 | 「初年次学生の学び」を通年の共通テーマとし、本学教員の実践や研究成果を中心に据える形に転換して11回の研究会を開催した。また、全学教務委員会、電子計算機センター、総合研究所など他部局との連携による企画も行った。 総じて参加者数は少なく参加メンバーも固定化する傾向があるが、テーマによっては新規の参加者を得るなど少しずつではあるが拡がりも認められる。教職員のニーズに合致した実践的なテーマの選定が今後の課題といえる。 研究会の参加者のアンケート等を含めた成果報告の場として、FDセンターのホームページを活用している。 |
1(3)学生を学びの主体者という立場でFD活動に参画させ、学生と教職員がともに議論しながら協働でより良い授業(学びの場)を創り上げる。2013年度に本学独自の学生参画型FDモデルを導き出すことを目指し、学生チームを公募で組織して小さな試行的取組を行い、FD研究会で報告する。このチームの取組をコーディネートするため、FDセンター規程第7条に定めるプロジェクト・チームを組織する。 | 3か年計画の2年目となる本年度、学生13名による「学生FD組織準備会」が立ち上がった。準備会は、本学において学生FD組織を立ち上げる意義やその目指すものを「設置趣意書」に取りまとめ、FDセンター長に提出した。これを受け、FD委員会において(1)学生FD組織を設置すること、(2)この活動をコーディネートするためのプロジェクト・チームを設置すること、の2点を決議した。なお、学生の所属学科に偏りがないよう、組織化にあたっては学科間のバランスに配慮することが確認された。年度内に教員側のプロジェクト・チームは組織できなかった。 学生FD組織は、他大学の学生FD組織との交流を通じて本学における学生参画型FDのあり方について考える視点を獲得しつつある。また、試行的な取組として教員の教育活動を紹介する映像コンテンツ等を制作した。 |
1(4)授業公開を希望する教員の協力を得て、前期と後期の一定期間、授業を公開する。また、授業の模様と教員のコメントを映像コンテンツにまとめてストリーミング配信する。この活動を授業改善につなげるとともに、本学の教育活動に対する関係者(保護者・同窓生・学外理事など)の理解を得る。 | 前期開講の1科目を公開した。しかし、参観者は学内の教職員わずか2名であった。今後の課題として、公開科目を増やし、参観者相互の対話を通じて経験や知の交流を促す具体的、実践的な施策が求められる。 なお、学生FD組織が当日の授業風景と教員へのインタビューを5分間程度の映像コンテンツにまとめた。このコンテンツを、ストリーミングサーバを通じて配信する準備を整えた。 |
1(5)授業内容や授業方法・評価方法とシラバスとの整合性について実態調査を行う。 | 検討に着手できなかった。 |
1(6)教員の優れた教育活動を発掘し、本学の教育資源として評価する。これを「教員教育研究業績情報システム」を通じて学内外にアピールする。 | 教員の教育活動を、「教員教育研究業績情報システム」を通じて学内外にアピールする取組は継続した。これによって教員の教育活動に対する自己点検を促すとともに、シラバスシステムとの連携を通じて学生に履修計画に関する多様な情報を統合的に提供している。ただし、「教員の優れた教育活動を発掘し、本学の教育資源として評価する」というレベルには至っていない。 教員の教育活動に対する自己点検のひとつとして、「授業評価アンケート」の結果に対する学生向けコメントを発信する環境を用意している。しかし、コメントを発信する教員の割合は低い(2012年度前期は7名、アンケート実施教員の5.8%に止まっている)。 |
2(1)学部学科・研究科ならびに部局をはじめ、授業科目担当グループや教職員グループ、教員個人が取り組む多様な授業改善活動の状況をFDセンターに集約する経路を確立し、その情報を全学に提供してFD活動の活発化を促す。具体的な施策として、教職員コミュニケーションセンターにFD関連情報の集積・提供コーナーを設ける。 | FD活動に関する経験やノウハウを蓄積して各学部・研究科にフィードバックする拠点として教職員コミュニケーションセンターにFD関連情報の集積・提供コーナーを設けた。授業改善等に有用な参考図書や資料を置いたところ、常に借りられている状況がある。 授業改善のヒントなどを収録したハンドブックの制作について検討した。 |
3(1)ホームページを通じて本学におけるFD活動を随時公表する。あわせて、年次報告の印刷コスト削減を図る。 | FDセンターホームページを通じて本学のFD活動を学内外に発信している。ただし、随時の更新はできていない。FD活動に対する教職員の認知度を高め、主体的な参加を促すことを目的としたFDニュースは、定期的な発行に至っていない。 |
4(1)北海道地区FD・SD推進協議会を拠点とした大学間ネットワークを活用してFD関連情報の収集を行う。あわせて、協議会主催の研修プログラムに教職員を派遣して実践能力の研鑽を図る。 | 推進協議会の幹事校として協議会事業の企画に関与した。 協議会主催のシンポジウムやワークショップに教職員を派遣し、他大学との交流を通じて本学におけるFD・SD推進のための大学間ネットワークが形成されつつある。 |
事業計画 | 事業総括 |
1(1)「学生による授業評価アンケート」の有効性を高めるため、設問項目や実施時期、分析方法を見直す。集計結果と授業科目担当者のコメントを、教育研究業績システムを通じてすみやかに学生に通知する(専任教員に限る)。 | 「学生による授業評価アンケート」の設問項目や実施時期、集計方法を見直した。昨年度に引き続き、「教育研究業績システム」を通じて、集計結果と授業科目担当者のコメントを学生に通知した(専任教員に限る)。 自由記述の回答データを処理するにあたり、教員個人に対する誹謗中傷の類などを事前に排除するための取扱要領を策定した。 |
1(2)教員のニーズに適合した研究活動、調査活動を企画し、FD活動の実質化を図る。FD活動に対する教職員の認知度を高め、主体的な参加を促すため、FDニュース等を通じて活動の成果をアピールする。 | 専任教員と非常勤講師に対する「授業改善とFDに関する教員アンケート」を集計し、報告書にとりまとめた。ここから教育実践の現状と大学への期待・要望が浮かび上がってきた。これにもとづき、FD研究会を企画した。 以下のFD研究会を開催し、教職員コミュニケーションセンターの掲示板を通じて活動成果を公表した。また、ホームページで成果を発信する準備を整えた。 (1) 授業改善について語り合う懇談会 (2) 学生参画型FDについて考える (3) ICTを活用した教育改善について考える(電子計算機センターとの共催) なお、依然として参加者人数が少なく、あるいは参加者が固定化しており、全学的拡がりに至っていないという問題を抱えている。 |
1(3)学生を学びの主体者という立場でFD活動に参画させ、学生と教職員がともに議論しながら協働でより良い授業(学びの場)を創り上げる。3年後に本学独自の学生参画型FDモデルを導き出すことを目指し、初年度は学生による授業改善検討チームを組織していくつかの試行的取組を行う。 | 「学生参画型FDについて考える」というテーマでFD研究会を開催し、教職員と学生が討論する場を設けた。参加者からは「教えたい人と学びたい人が身分にかかわらず集うコミュニティー、本来の大学の姿に戻そうとする復興運動である」、「何に向けてのFDなのか?その点はよりつめて考えるべき」等の感想が寄せられ、学生参画型FDへの期待と検討すべき課題が浮かび上がった。 |
1(4)授業公開を希望する教員の協力を得て、後期中の一定期間、授業を公開する。教員相互の参観を通じて授業改善につなげるとともに、本学関係者(保護者・同窓生・学外理事など)に授業を公開して本学の教育活動に対する理解を得る。 | 後期開講の7科目を公開し、18名の参加を得た。うち、学外からの参観者は1名であった(評議員)。あわせて、当日の授業風景と教員へのインタビューを10分間程度の映像コンテンツにまとめ、ストリーミングサーバを通じて配信する準備を整えた。今後は、参観者からのフィードバックを授業改善に活かすなど、FDのための具体的な施策が求められる。 |
2(1)学部学科・研究科ならびに部局をはじめ、授業科目担当グループや教職員グループ等が取り組む多様なFD活動の状況をFDセンターに集約する経路を確立し、その情報を全学に提供してFD活動の活発化を促す。 | 各部局における年間のFD活動については、部局長に対して報告書の提出を求め、これをとりまとめてホームページを通じて公表する準備を整えた。 なお、各部局や教員グループの実践を随時集約し、FD活動に関する経験やノウハウを蓄積して各学部・研究科にフィードバックするなど、FDセンターに情報の一元化と組織的な支援機能を備えることが求められる。その具体的方策として、教職員コミュニケーションセンターにFD関連情報の集積・提供コーナーを設けることを想定し、これに係る2012年度予算を獲得した。 |
3(1)FDの年次報告書を作成し、多様な媒体・経路を通じて関係者に積極的に公開する。本学におけるFD活動を広くアピールするためのホームページを開設する。 | 全学レベルでの活動、各学部・研究科単位での活動等を網羅的にまとめたコンテンツを制作した。また、ホームページを通じて公開する準備を整えた。 |
4(1)北海道地区FD・SD推進協議会を拠点とした大学間ネットワークを活用してFD関連情報の収集を行う。あわせて、協議会主催の研修プログラムに教職員を派遣して実践能力の研鑽を図る。 | 推進協議会の幹事校として協議会事業の企画に関与した。 協議会主催のシンポジウムやワークショップに教職員を派遣し、他大学との交流を通じて本学におけるFD・SD推進のための大学間ネットワークが形成されつつある。 |
事業計画 | 事業総括 |
0-1.FD委員会を必要に応じて適宜開催する。 | 3回の委員会を開催し、次年度事業予算要求やFD研究会企画など重要案件について審議した。なお、FD委員が全員出席できる条件に制約があり、定例化が難しい状況にある。これを補完するため、メーリングリストを開設して情報の共有化と意見交換の環境を整えた。 |
1-1.授業を数量的、客観的に評価する方法について研究を進める。 | まず、他大学の実践や先行研究から研究の方向性を見出すことが求められる。しかし、FD委員会にその体制(プロジェクトチームなど)をつくることができず、研究に着手することができなかった。 |
1-2.授業評価結果を分析し、問題点を明示的にし、全学に改善策を提起する。 | まず、現行の「学生による授業評価アンケート」の有効性や問題点を分析することが求められる。つまり、授業改善に役立つアンケートとは本来どうあるべきか、この基本的な課題に向き合うことが必要である。しかし、FD委員会に現状分析を進める体制(プロジェクトチームなど)を組織することができなかった。 |
1-3.新任教員研修を実施する。 | 新任教員向けの学内研修を企画することはできなかった。一方、学外研修については本学採用5年未満の教員の方を対象に、次のワークショップへの参加を呼びかけた。参加希望が寄せられたが日程の都合で派遣には至らなかった。 ・第17回北海道大学教育ワークショップ(主催:北海道大学高等教育推進機構) |
1-4.他大学等の先進事例を調査し、本学に適用可能な方策について検討する。 | 下記フォーラムに教員を派遣し、他大学での実績ある取組や先駆的な取組に学び、FD委員会でこれを共有した。しかし、学びの成果を本学のFDに実践的に適用するまでには至らなかった。 ・FD国際セミナー(主催:国立教育政策研究所) ・第16回FDフォーラム(主催:公益財団法人大学コンソーシアム京都) |
1-5.研究会(授業評価の高い教員を講師にした授業改善研修他)を開催する。 | FDセンター主催の研究会・ワークショップを3回開催した。あわせて、総合研究所や総合教育センター、電子計算機センターとの共催で3回の研究会を開催した。研究会では本学教員の教育実践報告を取り入れ、その経験に学びながら授業改善へ向けたアイディアの喚起や運用面での課題認識の共有を図ることができた。 ・「企業が求める人材像」という観点から授業改善を考える ・FDワークショップ(イギリスのFD専門家から授業改善のアドバイスを受ける) ・イギリスと日本における先進的FD事例に学ぶ(総合研究所との共催) ・ICTを活用した授業改善について考える(電子計算機センターとの共催) ・教育の現場で機能するコーチング ・「グループ学習」を取り入れた授業改善について考える(総合教育センターとの共催) ただし、研究会への参加者人数が少なく、研究会の成果が全学的に拡がっていないという問題を抱えている。また、参加者を増やすための具体的な方策を見出せていない。 |
2-1.各学部学科に対して、FD委員会名で公開できるFD活動を公開し、他学部他学科の教員の参加を認めるよう要請する。 | 各学部・研究科に対して、それぞれのFD活動を他学部・研究科に積極的に公開するような要請を行わなかった。また、各学部・研究科のFD活動状況をFDセンターが適宜把握する経路が形成されず、各学部・研究科の取組が個別の取組にとどまる状況を改善できなかった。 |
2-2.全学教務委員会、各学部教務委員会等と連携して各学部等のFD活動を支援する。 | 本学のFDセンターが備えるべき支援機能とは何か、例えば、教務委員会等を通じて各学部・研究科の実践をFDセンターが集約し、FD活動に関する経験やノウハウを蓄積して各学部・研究科にフィードバックするなど、FDセンターに情報の一元化と組織的な支援機能を備えることが考えられる。しかし、この検討に着手することができなかった。 |
3-1.FDの年次報告書を作成する。 | 全学レベルでの活動、各学部・研究科単位での活動、学外研修への参加などを網羅的にまとめた報告書を発行し、理事会ならびに大学の役職者に配布した。あわせて、図書館に所蔵して教職員ならびに学生の閲覧を可能とした。なお、経費節減のため学内製本とした。他方、「札幌学院大学学術機関リポジトリ」を通じた学内外への公開について検討を進めたが、実現に至らなかった。 |
4-1.北海道地区FD・SD推進協議会に参加する。 | 推進協議会の幹事校として、協議会に参加する大学のニーズを収集するための「FD等実施状況についてのアンケート」の設計など、協議会事業の企画に関与した。 また、協議会主催のワークショップにFDセンター長や教務課職員を派遣し、他大学との交流を通じて、本学におけるFD・SD推進のための大学間ネットワークが形成されはじめている。 |
FDセンターの規程は以下を参照願います。クリックすると閲覧できます。
札幌学院大学FDセンター規程(平成21年12月24日制定)