教育改善のための動画情報

国内外の大学や教育改善に取り組む個人がYouTube等を通じて公開する、授業改善に関する動画情報です。

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 アクティブラーニング(能動的学習)

退屈な授業

 アクティブラーニング(能動的学習)とは、「Student Engagement」(学生の主体的、積極的な授業参加)を促す教育といえます。学生が自ら頭を使って考え、議論する。これによって、これからの社会に必要な力、例えば“自ら考え行動する力”などの育成が期待されます。
 以下に、「Student Engagement」のない状態を表現した2つの動画を紹介します。これらの動画は、一方的な講義だけでは学生の無気力、無関心、不活性、あるいは教員との断絶を引き起こす。つまり、「Student Engagement」とは反対の方向に向かっていく、という主張をしているようです。

 

活気のある授業(学生が積極的に参加する授業)

 以下の動画は、佛教大学の「教育方法学」の授業風景です。 学生たちはいくつかのチームに分かれ、課題に取り組んでいます。まさに、「Student Engagement」のある、典型的な授業といえます。
 この授業では、チーム活動の成果を相互に発表し合います。これを通じて自分たちのチームの議論の経過や結論を振り返ることができます。この省察が、さらなる深い学びにつながっているようです。

What is Active Learning?

 「アクティブラーニング」とは何なのか。この動画では、以下のような説明が行われています。また、対面授業とオンライン(遠隔授業、eラーニングなど)という2つの場面で、それぞれ「アクティブラーニング」がどのように適用されるか、その例を示しています。

    1. 「アクティブラーニング」は、一方向的な講義ではない、別の教育技法を含んだもの。
    2. 「アクティブラーニング」は、科目全体の課題というよりも小さな作業である。ただし、課題の中にいくつかの「アクティブラーニング」が含まれることもある。
    3. 学生は何かに取り組まなければならない。例えば、情報を発見したり、処理したり、応用したりなど。・・・それは、単に講義を聞いたりパワーポイントを眺めるだけはない。

PBL ・・・Project Based Learning あるいは Problem Based Learning

 アクティブラーニングの方法のひとつ、「Project Based Learning(プロジェクト学習/PBL)」の概要を解説した動画です。
 ある現実のプロジェクトに取り組む過程を通じて、学生は「深い学び」を体験します。これによって獲得する「批判的思考」や「協働」、「コミュニケーション」に関するスキルは、21世紀社会に必要な人材に求められるものです。
 この動画の事例では、「クラスの半数が流感で欠席した」という現実の問題を取り上げ、生徒にあるミッションを与え、微生物に関する「深い学び」を促しています。「なぜ同時に病気になったのでしょう?」とい教師の問いかけは、生徒たちの質のよい疑問を引き出し、知りたいことを明らかします。教師は、「このプロジェクトはみんなの役に立ちます」と、生徒の学びを動機づけます。生徒はいくつかのチームに分かれ、疑問を出し合い、研究し、協力し合い、チーム間でフィードバックを行い、対策を明らかにしました。また、これを保護者やこどもたちに発表する機会を得ました。

 次の動画は、「Problem Based Learning」の全体をどう構成するか。Stenden Universityの実践例を示しています。ここでは、12名で編成された学生グループが、週2回、2〜3週間にわたり、7つのステップで“現実社会に起きる専門的な問題”に取り組む過程を何度か繰り返しています。

    1. テキストを読む。メンバー全員がその内容と取り組むべき問題を理解し、同じスタートラインに立つ。
    2. それはどのような問題なのか。主要課題にもとづき、それをはっきりさせる。
    3. 今、自分たちが持っている知識を把握する。問題分析などを通じて。自由な発想によるブレインストーミングも有効。
    4. それぞれの知識をアレンジする。問題解決の道筋が具体的な形として見えてくる。
    5. 不足する知識は何か、どんな課題を取り扱うのか。この議論を通じて、個人の学習目標が明らかになる。
    6. 各メンバーが個人学習を行う。例えば、専門家にインタビューし、あるいは理論や情報の収集し、次のグループ討議に備える。
    7. 個人学習の成果を持ちより、グループ討議を行う。これを通じて、新たな知識を獲得していく。

 このように、学生たちは、将来直面するであろう多様な課題に向き合い、新たな知識を自ら獲得しています。PBLでは、教員(「教師」といよりも「チューター」)には、グループ討議を支援する「ファシリテータ」としての役割が期待されます。

 次の動画は、「Problem Based Learning」の教育的効果と進め方を簡潔に紹介しています。

    1. 問題を用意する・・・現実の問題(正解のないような問題。学生の興味・関心を刺激する問題)を提示する/学生をチームに分ける
    2. 問題を分析させる・・・既知の事実と未知の事実を列挙させる/未知の事柄について調べさせる
    3. 考えを検証させる・・・自説を検証するため状況を考えさせる/可能性のある解決策を描かせる
    4. 発表させる・・・最適解を選択させる/解決策と具体的な手法を発表させる

 「Problem Based Learning」は、実践的で学生中心の教育法です。学生のチームワーク、創造的思考力、自立性を高める上で有効ですが、何よりも学習意欲を喚起する効果が絶大です。

「アクティブラーニング」を促す新たな教室環境

小樽商科大学の授業「財務管理論(コーポレートファイナンス)」

 小樽商科大学では、「アクティブ・ラーニング教室」を整備し、情報ツールを活用した新たな学びの環境を構築しています。以下の動画は、この新たな教室環境での授業実践を紹介しています。

東京大学・駒場アクティブラーニングスタジオ(KALS)紹介ビデオ(2007)

 東京大学が目指す「理想の教養教育のモデル空間」として駒場キャンパスに設置された学習環境「KALS(Komaba Active Learning Studio)」の紹介です。先端技術を適用したディスカッション、グループワーク、プレゼンテーションを取り入れた多彩な授業が展開されています。

2分45秒〜KALSの教育設備(まがたま型テーブル/タブレットPC/4面プロジェクタ/インタラクティブガラスボード/パーソナルレスポンスシステム)
5分10秒〜KALSを活用した授業(アクティブラーニング/アカデミックライティング)

「ピア・インストラクションによるアクティブラーニングの深化」
(第84回京都大学高等教育研究開発推進センター公開研究会/2012年10月10日)→研究会の概要

「京都大学の心理学の授業におけるピア・インストラクションの実践」溝上慎一(京都大学)

 大人数講義(200名程度)の中で、どう「アクティブラーニング」を展開するか、その実践報告です。学生相互の対話を取り入れることによって授業の中に「協同」という社会的要素が加わること、その教育的効果について考察しています。

「アクティブで深い学びのための仕組み」松下佳代(京都大学)

 「アクティブラーニングだけでよいのか?」、「ディープ・アクティブラーニングが必要ではないのか?」、「これを実現する方法のひとつとして『ピアインストラクション』を位置づけたい」という構成です。

「教育イノベーションの育成と普及」飯吉透(京都大学)

 教育イノベーションを、どのように生み出し、育み、普及させ、持続させることができるのか、という問題を提起し、例えば、「理解しにくく使いづらい」、「一方的で押しつけがましい」、「改変と再利用がしづらい」、「惰性的な体制や枠組み」などの障壁をどう克服するのか、といった観点からいくつかの提言が行われています。

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 アカデミックスキルズ(大学で学ぶための技法)

慶應義塾大学 教養研究センター設置科目「アカデミック・スキルズ」

同大学では、「自ら考え、調べ、論ずる」など、分野を超えて求められる学習技法を身に付けさせるため、日吉キャンパスの全学部生向けに基礎科目「アカデミック­・スキルズ」を開講しています。以下のページからは、「資料と向き合う」、「講義ノートの取り方」、「論文作成のプロセス」、「プレゼンテーション」などの動画を閲覧できます。

慶應義塾大学 教養研究センター設置科目「アカデミック・スキルズ」の動画集・・・こちらをクリックして移動

 参考になりそうな学習理論

Use a Learning Theory- Constructivism -

 「Constructivism」とは、「(社会)構成主義」と訳されます。Wikipediaによると、「学習者たちの中に既に存在している概念を前提に授業を組み立てる必要がある、という学習・教授理論」のようです。教員の役割は、グループ学習などを通じて学生が相互に刺激し合い、既存の知識を活用しながら新たな知を組み立てる(構成する)、その過程を手助けすることにあります。
 この動画は、「構成主義」の有用性と適用例を紹介しています。

 Tony先生は、「資源の維持と浪費」という単元で難しさを感じていました。生徒たちが主体的に学ぼうとしません。彼の授業は、生徒たちのコミュニケーションや協調的スキルを育成したり、批判的思考力や課題解決力を向上させるものではありませんでした。
 「構成主義」を使って教育方法の転換を図ってみては? 「構成主義」とは、

 Tony先生は、PBL(Problem Based Learning)を使うことにしました。現実の世界の問題に正解を導き出すことに挑戦させたのです。
 まず、生徒たちに「地球の資源を維持するために、どうしたら無駄を減らせるのか?」という問いを投げました。そして、生徒たちに次のような活動をさせました。生徒たちは、学習に熱中し、課題解決高次の思考協調的な活動に取り組みました。Tony先生は、生徒たちを主体的な学び手にする上で「構成主義」は有用だと感じました。
 課題解決力や批判的思考力を備えた人材を育成するため、「構成主義」を使ってみてはどうでしょう。

    1. 地域のリサイクル施設を訪ね、資源ごみやリサイクルの様子をじかに見て学ぶ。
    2. 自分たちの家庭で、毎日どのくらいのごみが捨てられているのか、記録する。
    3. グループで、さらなる研究を進める。本やインターネットで調査したり、地域や国の専門家へのインタビューを行ったり。
    4. そして、解決策の発表方法を決めさせる。例えば、本やスライドショーを作ったり、公共告知など。生徒たちは「家庭リサイクルの夕べ」というイベントで地域や家族に発表を行いました。

Active Learning

 この動画は、「学習ピラミッド」と「教育目標の分類体系」という2つの学習理論/モデルと関連付けながら、アクティブラーニングの役割を訴えたものです。

 デールの「学習ピラミッド(Dale's Pyramid of Learning)」とは、学習方法によって記憶の定着率に違いがある、ということを示した図です。以下のように、ある期間を経て、どの程度記憶が残っているのか、がパーセントで示されています。読んだり聞いたりするだけではほとんど頭に残っていません。一方、他者に教えるという活動をすると95%も残っています。
 この動画では、読んだり、聞いたり、視聴したりする学習法を「受け身の学習(Passive Learning)」と呼び、討論したり、体験したり、他者に教える学習法を「能動的な学習(Active Learning)」と呼んでいます。受け身の学習だけではなく、アクティブラーニングに取り組むべき、と主張しているようです。

 続いて、アクティブラーニングによる学びの成果を得るため、つまり、高次の思考力を開発する上で、ブルームによる「教育目標の分類体系」(Bloom's Taxonomy)を参照することの有用性を示しています。
 認知的領域に関する Bloom's Taxonomy は、以下のように、単に知識を記憶するという「低次の目標」から、分析、評価、創造するという「高次の目標」まで、6つの段階で学習目標(思考のレベル)を分類しています。(下記表記の左側はオリジナル版(Bloom's Taxonomy)、右側は改訂版(Revised Bloom's Taxonomy))

 さらに、「学習ピラミッド」に示した学習法と「教育目標の分類体系」による認知レベルを次のように関連付け、よく学ぶための学習法を示しています。

 障がい学生支援

聴覚障害学生支援DVDシリーズ(PEPNet-Japan)

日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)が制作し、大学等の高等教育機関に配布する映像です。
聴覚障がい学生の支援を考えたり、支援を行う際に役に立つ情報が映像でわかりやすく紹介されています。以下の画像をクリックすると、映像配信ページに移動します。ここをクリックしても移動できます。

聴覚障害支援SSS

 その他

岩手大学 大学教育総合センターが提供するFD関連動画「匠の技」へのリンク

「匠の技」とは、岩手大学が提供するFD映像集です。その目的は、「大学教育に関する様々な『知恵』を持ちより、それぞれが抱える悩みに応えることにより、より良い教育が実践されることを目指しています。(同ページから引用)」ということです。
例えば、次のような映像コンテンツを閲覧できます。

岩手大学 大学教育総合センター

上記ロゴをクリックすると、「匠の技」のページに移動します。

帝京大学高等教育開発センターが提供するFD関連動画へのリンク

「中教審答申に先駆けてのFD対談 〜どのように授業改善につなげられるか〜 」
  冲永帝京大学長×フィンク博士 (2012年7月に八王子キャンパスで行われたFDフォーラム

    1. 世界のFD動向について
    2. 全教員のFD推進の必要性と動機づけについて
    3. パラダイム転換について
    4. 学生の学力低下および理解力低下の問題について
    5. アクティブ・ラーニングについて
    6. まとめ

帝京大学高等教育開発センター

上記ロゴをクリックすると、「FD対談」のページに移動します。

今、問われる「大学での学び」(文部科学省・2012年度大学教育改革地域フォーラム導入用映像)

 「企業に入ってから鍛える。大学の教育に期待しない」という高度成長期の大学観は現在も通用するのでしょうか?今の大学教育について、企業のトップ、学生、有識者へのインタビューから構成された動画です。
 これは、2012年度、文部科学省が全国各地で開催した「大学教育改革地域フォーラム」(大学教育の質的転換を図るために必要な課題や具体的な取組について、教員や学生など様々な立場から話し合う場)のイントロで上映した動画です。

ぴあら:立命館大学衣笠キャンパス図書館ピア・ラーニングルーム

 立命館大学では、「学生どうし(ぴあ:Peer)による主体的で創造的な新しい学びのスタイル」をコンセプトに、図書館内に学生の能動的な学びを促す場「ピア・ラーニングルーム」を開設しました。この動画は、その施設や設備、機能やサービスを紹介した動画です。

 「ぴあら」とは・・・立命館大学のホームページ

Effective Teacher: Professional Skills & Abilities Video

 「あなたは教え込むのか?あるいは引き出すのか?」という問いかけの動画です。