■一般講座
[講座番号9] ギリシャの歴史と文化への誘い
定員/50名 受講料/5,000円(全5回)



(講座概要)
 ギリシャという国は今でこそ国家財政破綻などでEUのお荷物ですが、古代においては紀元前6世紀から4世紀にかけてヨーロッパ随一の軍事強国であり、また学術文化の一大中心地でもありました。古代ギリシャの文化遺産なしには西洋文明の発展はありえなかったでしょう。本講座では、なぜギリシャがあれほど高度の文化を創造しえたのか、そしてなぜそれが古代の一時期だけに限られたのかを考えながら、そして映像をふんだんに使いながら、ギリシャの歴史、文学、哲学、美術、建築などを概観します。

(カリキュラム&日程表)
テーマ/講座日
内  容
1
ギリシャの歴史を概観する

5月11日(土) 【午後】13:30〜15:30
 ギリシャ民族は紀元前3千年頃から波状的に地中海地方を南下し、先住民族を征服しながら国を作り上げました。トロイア戦争、ペルシャ戦争、アテネ民主制の確立、ペロポネソス戦争、そしてアレクサンドロス大王の世界帝国建設などの歴史的事件を概説します。
2
古代ギリシャの英雄叙事詩を学ぶ

5月18日(土) 【午後】13:30〜15:30
 伝説の盲目の詩人ホメロスが歌ったとされるふたつの英雄叙事詩『イリアス』と『オデュッセイア』はヨーロッパ最初の文学作品です。それぞれの主人公であるアキレウスとオデュッセウスの英雄的な活躍と冒険についてわかりやすく解説します。

3
ギリシャの哲学に親しむ

5月25日(土) 【午後】13:30〜15:30
 古代ギリシャは哲学の発祥地でもあります。イオニア地方に始まった自然の根源にかんする探究は古代原子論とソクラテス・プラトン・アリストテレスによってその頂点に達しました。このギリシャ哲学の流れをできるだけわかりやすく概観します。
4
ギリシャの彫刻・陶芸・絵画を鑑賞する

6月1日(土) 【午後】13:30〜15:30

 西洋の美術を語るうえで、ミロのヴィーナスを外すわけにはいきません。ギリシャ彫刻の水準の高さは突出したものでした。またギリシャ人が作った陶器には絵画が描かれ、当時の彼らの生活や関心のありかを知ることができます。このギリシャの美術を鑑賞します。
5
古代ギリシャの神殿を巡る

6月8日(土)  【午後】13:30〜15:30
 ギリシャの神殿といえば、アテネのアクロポリスの丘に立つパルテノン神殿を思い浮かべる人が多いでしょう。しかしこの最高傑作も何百年もの間に継承されてきたギリシャ建築の発展の賜物です。ギリシャとイタリア南部に今も残る神殿を映像で巡ります。
講師/札幌学院大学名誉教授 奥谷 浩一
講師
紹介

奥谷 浩一(おくや こういち) 1946年生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。現、札幌学院大学名誉教授。同大学前学長。単著に『哲学的人間学の系譜』、『ハイデガーの弁明』、『生命の共生と社会的共同の倫理学』、共著に『ヘーゲル事典』。本学コミュニティ・カレッジ講座の開講・運営に貢献。2012年北海道社会貢献賞受賞。


 


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