こども発達学科

Department of Child Development

1年次

小学校の先生、保育士になりたい人、
子どもを深く理解したい人のための学科です

科目の特徴
総合的な学習の時間の指導法
総合的な学習の時間は、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力の育成を目指します。各教科等で育まれる見方・考え方を総合的に活用して、広範な事象を多様な角度から俯瞰して捉え、実社会・実生活の課題を探究する学びを実現するために、指導計画の作成および具体的な指導の仕方、並びに学習活動の評価に関する知識・技能を身に付けます。
  • 子ども発達学基礎ゼミナール
    子どもの自主性、遊びの発達、学力比較、不登校、いじめ・・など、グループで「発達・教育」分野から研究テーマを選んで独自に調べ、その成果をクラスで発表し、クラス全員で討論します。これらの作業を通して、発達・教育の諸問題に取り組み、問題への理解を深め、自らの考えを発展させる力を養います。
  • 保育の心理学
    乳幼児期から児童期にかけての心の発達とその支援の仕方について、さまざまな角度から学びます。家族や身の回り物とのかかわりから始まり、入園や就学など、経験の範囲広がりにつれて子どもの心は発達していきます。養育者とのコミュニケーション、子ども同士の仲間関係などの着目点に沿って考えます。
  • 発達心理学 A・B
    あかちゃんはどのようにして言葉を使うようになるのか、遊びのなかでどんなことを学んでいるのか、この時期の発達は実に深い感動に満ちています。この講義では、生まれてから小学校入学前までの子どもの発達のすじみちについて学びます。
  • 保育者論
    教育・福祉現場に関わる保育者を発達援助職として位置づけ、現代社会における役割や意義について学びます。専門職には高い倫理観や使命感、そして指導・援助のスキルが求められ、何よりも豊かな人間性が不可欠です。授業では保育者としての基本的資質、責任と役割、保育実践力を具体的に理解します。

2年次

教養科目を学びながら、小学校の教科の
概説と指導法、保育の専門科目群を系統的に
学びことで、専門性を深めていく

科目の特徴
図画工作科指導法
図画工作科は、表現や鑑賞の活動を通して子どもの豊かな感性を養うとともに、主体的な活動の中で想像力や発想の力を伸ばしながら造形的な創造活動の基礎的な能力を培う教科です。子ども一人一人が自分のよさを生かし、意欲的に活動する授業が求められています。本講義では、小学校学習指導要領における図画工作科の目標及び指導内容をふまえながら、図画工作科における題材設定や授業展開における指導や基本的事項について理解を深めていくとともに、演習・実践を通して、教師として、教科としての専門性を身に付けます。
  • 地域連携マネジメント
    子どもたちが体験を通して学ぶ行事を立案し、準備をすすめ、実施するまでを行います。毎年、風で動くおもちゃ、手の上ではずむシャボン玉、色の三原色の実験、ジェットコースター模型の実験・・などの独自企画を準備し、近隣の幼児・児童を対象にした楽しいイベントを行っています。実習を通して、子ども向け体験行事の企画・実施に必要な知識と技能を養います。
  • 身体表現
    幼児の世界では遊びそのものが表現活動です。歌っていても造形あそびに興じていても身体が自然に動いています。このような幼児一人ひとりの表現を読み取り、受けとめ、より豊かな身体表現へと導くために自らの感性を高めるとともに幼児期の身体表現についての理解を深めます。
  • 子どもの発達と芸術
    各学年の発達段階に応じた題材のあり方や新たな題材開発を目指した取り組みなど、手を通して体感的に学びます。実際に作品を制作する中で、授業の具体的なイメージや児童の側に立った指導のあり方などを活動の流れに沿って理解していくことをねらいとしています。

3年次

教育・保育の現場に即した専門科目や演習、
実習を通じて共感的視点、創造的実践力を培う

科目の特徴
教職特別演習
小学校教師に求められている、困難な場面での問題解決能力、様々な人とのコミュニケーション能力、広い知識を自ら求めようとする意欲、他者とかかわりを持ちながら、報告・連絡・相談などを通して謙虚に学ぶ態度について実践的に学びます。子どもへの愛情、保護者からの信頼、教員同士の協力などを培うために、何が必要かを考える力を養います。
  • 国語科指導法
    初等教育国語の目標、及び言語的・文学的内容の基礎を踏まえながら、教師に求められる教材の研究、授業観、授業の目標、指導法、評価法について勉強します。現在、小学校で使われている教科書教材をもとに、教師はどのようにして子どものための授業をどう作り上げるのかを具体的に学びます。
  • 学校経営論
    学校で、一人一人の子どもと担任のかかわりを学びます。その中で、チームとしての学校のあり方が重要です。学校経営方針に基づき、学校として教職員がそれぞれのポジションで役割と責任をもち、見通しをもって取り組むこと、PTAや地域との連携の中から生まれるもの、これらが、有機的に結びつくことが重要です。具体的な学校現場の事例をもとに学びます。
  • 保育の計画と評価
    保育の計画と評価についての理論を学び、保育課程や指導計画の作成・評価の実際を理解します。保育内容の充実と質の向上に資する保育の計画と評価について、保育課程の編成とし指導計画の作成について、計画、実践、省察・評価、改善の過程についてその全体構造を動態的にとらえることを、理解し学んできます。

4年次

実習を通じて問題解決能力を実践的に学び、
卒業研究として専門性を深めていく発表や討論を体験し
プレゼンテーション・コミュニケーション技能を育成する

科目の特徴
卒業研究
3年生で学んだ専門ゼミナールから継続した学びになります。同じ先生の指導のもとで、より深い学びへ進めてきます。子どもの教育、保育、発達などこども発達学科での4年間の学びの集大成として、各自で興味のあるテーマを設定して、深く研究していきます。それらの結果をレポートとしてまとめ、全員の前でプレゼンテーションをすることになります。これら一連の過程を経ることで、研究の方法を実践的に学んでいきます。
  • 教育実習
    講義や演習で学んだ知識や培ってきた経験を、教育現場で生かすための実践的授業で、教職という仕事の社会的意義と理論を実践に結び付けるための今後の課題を明らかにする。教育実習は学校長管理下で、一人の社会人として「実習をさせていただく」ものであることを自覚し、そのための基本的な礼節等を身に付けるとともに、教育実習に必要な授業力を養う。真剣に謙虚に実習に臨み、自身の人間的成長を確認し、教師という職業の意味や責任について理解を深める。
  • 教職実践演習
    学校現場に一人の「社会人」であり「教師」として立つことが目前に迫っている4年生の後期という時期に行う演習である。大学で4年間教職について学んできた知識・技術・心構えを改めて見直し、学校現場で実践的に働く人間として「子どもたちを幸せにする教師」となるための自身の強い意志を確認することがこの演習の大きな目的となる。
  • 保育実践演習
    保育は子どもの最善の利益の実現と保護者支援を踏まえ、実践的に行われる営みである。この保育の課題に取り組む保育者としての力量形成が求められるが、この授業ではこれまで大学の科目履修のなかで学んだ知識と技能及び保育実習を通して体験した子どもの生活や遊びを基盤として、講義・討議・ロールプレイングを通して、さらなる保育実践に必要な知識と実践力の形成と修学をめざす。また保育は文化・社会事象のなかで営まれていることを踏まえ、今の保育を取り巻く社会状況を通して家庭の課題と連携、特別な支援を要する子どもへの対応等もテーマに取り上げ、多様な保育の様態についての理解を深める。