大学全体のSDGsへの取り組み

日本政府が2016年に設置した持続可能な開発目標(SDGs)推進本部は「SDGs実施指針」において、地球環境問題の観点から省エネルギーへの取り組みを優先課題として掲げています(持続可能な開発目標(SDGs)推進本部2016)。地球環境問題は人類の生存と繁栄にとって重要な課題であり、大学は人材の育成や課題の解決に重要な役割を担っています。そのため、大学は省エネルギー対策のみならず教育・研究においても積極的にSDGsへの理解と貢献を説くことが重要な社会的責任であると考えます。
札幌学院大学はこれまでも様々な工夫を重ねて省エネルギー対策を進めてきましたが、SDGsの目標達成のために構内全域におけるエネルギー効率をさらに高め、大学の教育研究活動に支障が出ないよう配慮しつつ省エネルギー対策をより一層進めてまいります。
以下に、本学における近年の省エネルギーの取り組みとその成果を紹介します。

エネルギー使用量の推移1:エネルギー消費原単位

2022年度のエネルギー消費原単位(原油換算エネルギー使用量(ℓ)を延床面積(㎡)で除した値)の状況は、前年度比3.0%増の15.67ℓ/㎡でした。
 
エネルギー消費原単位が増加したことについては、コロナ禍の活動制限の緩和により前年度に比べて教育・研究活動をより積極的に行ったことにより、エネルギーの消費量が増加したためだと考えられます(※2021年度新札幌キャンパス開設)。なお、日常の運用改善や高効率機器への更新で、省エネルギ-は確実に進めています。
原単位
札幌学院大学は、省エネ法に対応し地球環境の保全に資するため、エネルギ-消費原単位を前年度比、年平均 1%以上の削減に向けて取組むと共に、一層の省エネルギー対策を行います。

エネルギー使用量の推移2:電気・ガスほか使用量

SDGs6.7.12.13

電気使用量

 省エネルギー機器(LED等)への更新及び継続的な設備改修、日常的な運用改善により、電力使用量の削減を推進します。
電気使用量

都市ガス使用量

新札幌キャンパスのボイラー、厨房(大学生協食堂)でガスを使用しています。在学生数の変動により、食事提供数が変わるため、使用料は増減します。日常的な運用改善により、使用量の削減を推進します。
都市ガス使用量

LPガス使用量

 主に厨房(大学生協食堂)でガスを使用しています。ガス使用量は、在学生数の変動により、食事提供数が変わるため、増減します。設備更新や日常的な運用改善により、使用量の削減を推進します。
LPガス使用量

A重油使用量

冬期シーズンの外気温により、暖房のためのボイラーの稼働時間は変わります。日常的な運用改善等により使用量の削減を推進します。
A重油使用量

上水道使用量

水使用量は在学生数や学外者による本学施設利用、また高校生・他大学学生との練習試合など体育施設利用者数の変動により増減します。今後も水の有効利用と節水型機器の導入、構成員への啓発などにより使用量の削減を推進します。
水使用量

エネルギー使用量の推移3:エネルギー起源二酸化炭素排出量

SDGs12.13
2022年度のエネルギー起源二酸化炭素排出量(エネルギーの使用に伴って発生する二酸化炭素の温室効果ガス算定排出量)は前年度比0.1%減の2,445t-CO2となり、2013年度(3,346t-CO2)比26.9%減の水準でした。排出量全体に占める電気の割合は50.6%、都市ガス等の割合は49.4%でした。

CO2 排出量
2022年度 キャンパス別
2021年10月22日に閣議決定された地球温暖化対策計画では、業務その他部門のエネルギー起源二酸化炭素排出量を2030年度において2013年度比51%減の水準にすることが目標に掲げられています。
本学はこの目標の達成に貢献するため、さらなる排出量削減に取り組んでまいります。

設備投資(ハード面)による省エネルギー対策

SDGs7.13
エネルギー使用量の削減に資する建物及び設備の改修を中期的な観点で進めています。本学では、インフラ長寿命化を目指し、着実に改修工事を進めると同時に、老朽化改善だけでなく省エネ整備も行っています。
2022年度  
江別第1キャンパス ▼図書館照明を高効率機器へ更新(LED化)
2021年度  
江別第1キャンパス ▼E館6教室を高効率機器へ更新(LED化)
新札幌キャンパス(2021年4月開設) ▼遮熱・断熱効果の高いLow-eガラスの採用
▼節水効果の高い壁排水フラッシュタンク式大便器の採用
▼トイレは人感センサーによる点滅制御
▼省電力・長寿命のLED照明の採用
2020年度  
江別第1キャンパス ▼A館3階教室照明を高効率機器へ更新(LED化)
江別第2キャンパス ▼弓道場照明及び屋外外灯を高効率機器へ更新 (LED化)
2019年度  
江別第1キャンパス ▼C・D館教室、屋外学生プラザ 照明を高効率機器へ更新(LED化)
▼D館空調設備を高効率なパッケージエアコンへ更新、暖冷房設定温度の制限
2018年度  
江別第1キャンパス ▼B館教室、C103 機械室照明を高効率機器へ更新(LED化)
▼図書館、C館空調設備を高効率なパッケージエアコンへ更新、暖冷房設定温度の制限、図書館パッケージエアコン集中制御化
2017年度  
江別第1キャンパス ▼トイレ照明を高効率機器へ更新(人感制御 LED化)
▼3号館 ~G館階段照明を高効率機器へ更新 (LED化 、一部人感制御)
▼F館1階、G館共用部および食堂照明を高効率機器へ更新 (LED化)
江別第2キャンパス ▼トレーニングルーム・玄関高所照明を高効率機器へ更新 (LED化)
2016年度  
江別第1キャンパス ▼A~E館1階廊下、F館生協店舗、G館1階ホワイエ照明を高効率機器へ更新 (LED化)
江別第2キャンパス ▼室内練習場大型照明を高効率機器へ更新 (LED化)
2015年度  
江別第1キャンパス ▼3号館、L棟1階共用部照明 を高効率機器へ更新 (LED化)
▼3号館2階事務室、C館1階事務室、D館1階事務室、E館2階事務室照明を高効率機器へ更新 (LED化)
▼図書館書架 照明 を高効率機器へ更新 (LED化 、一部人感制御)
江別第2キャンパス ▼メインアリーナ、サブアリーナ大型照明を高効率機器へ更新 (LED化)

運用改善(ソフト面)による主な省エネルギー対策

SDGs7.13

省エネ及び啓蒙活動

・「クールビズ」「ウォームビズ」の推奨
・照明の間引き点灯・取り外し及び昼休み時・未使用エリアの消灯
・OA機器の省エネモード設定の徹底及び未使用時の電源オフ
・ブラインドの有効利用
・使用していない家電のコンセントを抜く
・夏期・冬期休業期間におけるエレベーターの間引き運転  など

冷暖房運転について

省エネ対策の推進として、下記のとおり冷暖房運転を行っています。教職員、学生等の健康・安全に配慮いただくとともに、省エネルギーの推進に向け、外気の状況に応じたエアコンの利用(窓や扉を開けた自然換気)をお願いしています。

・冷房運転の目安期間: 7月~ 9月(室温 28 ℃を目安に設定)
・暖房運転の目安期間: 11 月~ 4月(室温 20 ℃を目安に設定)

エアコンフィルター清掃による省エネ活動

冷暖房の効率を上げ、消費電力を削減することを目的として、毎年定期的にエアコンフィルターの清掃を行っています。

リサイクルの取り組み

SDGs13
 札幌学院大学構内では日常ごみについて 4 種の分別ボックスを設置し、「燃やせるごみ」「燃やせないごみ」「ペットボトルごみ」「缶ごみ」の分別を求めています。また、粗大ごみ等の大型ごみについても、金属ごみを日頃から分別収集することや、ダンボールや梱包材の混入を抑え古紙として分別廃棄すること、パソコン等周辺機器など、リサイクルへの意識向上とコストダウンに努めています。
リサイクル資源(新聞・雑誌・ダンボール・缶・ペットボトル)は、専門業者にて回収(買取)しています。
分別ごみボックスの写真

分別ごみボックス

外来生物の防除(※参考:環境対策)

SDGs15
江別キャンパスでは、残された貴重な生態環境の保全に向けた取り組みの一環として、外来植物の防除活動に取り組んでいます。
 
江別第1キャンパス・大学の杜や図書館研究棟周辺、江別第2キャンパス・テニスコート周辺など、キャンパス各所で「アメリカオニアザミ」という外来植物を見かけるようになりました。夏から秋にかけてピンクの花をつけ、葉や茎には鋭いトゲを持っています。繁殖力が強く、在来の植物の生育場所を奪うなどの影響を与える可能性があるため、環境省により生態系被害防止外来種に指定され、抜き取りを継続的に実施しています。
外来生物の防除

最終更新日:2023年07月26日