社会情報学部開催行事

講義視察(2007年11月)

高校教員が本学の情報系講義を視察

 全学の情報系科目担当教員が参加している「情報教育のための双方向型高大連携プロジェクト」の一環として、11月20日に高校教諭による講義視察と高大意見交換会が行われました。今回来訪したのは、2004年から本学の高大連携プロジェクトの協力校となっている札幌拓北高校の教科「情報」担当教諭2名です。コンピュータ基礎、プログラミング、専門ゼミナールなどの9科目で、1講から4講目まで授業方法、学生の履修状況など、本学の情報教育の現状を視察しました。

視察科目

 視 察 科 目

 

 夕方5時からの意見交換会では、2名の教諭から「自動採点システムの利用状況、高校での成績評価方法」、「高校の現場から見た教科『情報』の5年間の歩み」について、その後本学教員2名から、担当講義の内容についてのプレゼンテーションが行われました。自動採点システムは本学の教員が開発し、1年次のコンピュータリテラシー関連科目で使われているもので、高大連携の一環として拓北高校に提供しています。活発な意見交換会が8時30分まで続き、高大相互に情報教育の実情を把握する良い機会となったと思われます。

情報教育意見交換会風景

意見交換会の様子

「情報教育のための双方向型高大連携プロジェクト」について

 本プロジェクトの目的大きく分けて2つあります。第1点は2004年度から、本学において学部横断的に行ってきた高校普通教科「情報」と大学の一般情報教育との接続のための、教科「情報」実施状況の調査研究をさらに発展させていくこと、第2点は教科「情報」を介した新たな高大連携方法の模索です。

 教科「情報」を学んだ学生達の受入れ準備を速やかに行なうために本学では、2004年度、2005年度に高等学校で授業実施状況調査、2006年度に高大意見交換会を行なっています。意見交換会の結果などから、引き続き高等学校の教育現場の状況把握と、入学者の学習状況に関する大学から高校への情報のフィードバック、それに対する高校からの意見聴取のプロセスが必要であることを確認しました。また、このようなプロセスを効果的なものにするためにも、学部間、情報教育担当教員間で問題点などの情報を共有し、情報教育のあり方について継続的に議論する場を持つ必要があると考えています。

 このような取り組みは、ここ数年話題となっている「高大連携の双方向化、多様化、深化」という、新たな方向性をすでに含んだものであり、従来の高大連携の典型的な形である「高校生の体験学習」、「大学教員による出前講義」といった枠組みを超え、高大の教員が議論の場を持ち、相互交流を図りつつ、教育改善を行なっていくための試みでもあります。双方向化という観点から、大学の講義を公開することで、大学情報教育の実状を高等学校教員が知る機会を持つ準備を行ってきました。今後さらに、学生参加型高大連携の方法も模索していきます。

2007年度の活動は報告書としてまとめる予定です。2006年度の実施報告については下記を参照してください。

参考資料:「情報教育に関する高大連携意見交換会」実施報告(札幌学院大学情報科学研究所)

担当者連絡先:札幌学院大学社会情報学部 皆川雅章 minagawa@sgu.ac.jp