人文学部

Faculty of Humanities

人文学部とは About us

人文学部は、人間尊重のヒューマニズム的精神を涵養し、人間とその生活に関する個別科学の学習成果のうえに立ちながらも人間に関する生きた総合的な知見を育成することによって、地域と国際社会の文化と福利の向上発展に貢献しうる人材の育成をめざす。

学部長挨拶Greetings from the Dean

人文学部学生の皆さんに贈る言葉
人文学部長 中村 敦志

本学は1946年創立の札幌文科専門学院に始まり、札幌短期大学、札幌商科大学、そして現在の札幌学院大学へと発展を遂げ、2016年には学園創立70周年を迎えました。人文学部は札幌商科大学時代の1977年に創設され、「真に人間尊重の立場に立つ総合的な人間の科学とそれにもとづく教育システムの創造」をめざす人間科学科、そして札幌短期大学英文科に起源をもつ英語英米文学科の2学科で出発しました。

その後、2001年に臨床心理学科を、さらに2006年にはこども発達学科を開設しましたが、いずれも人間科学科に起源をもつ学科です。いまでは多くの大学で「人間」や「人間科学」を冠した学部・学科が開設されていますが、創設時代の「人間科学」という名称は当時としてはまだ珍しく、全国で3番目の学科として発足しました。進取の気性をもち、また先見の明をもった学部の先達が「人間科学」を立ち上げたことは私達の誇りでもあり、その伝統は今も脈々と受け継がれています。

人間科学科では、2020年度から「ソーシャルワーク専攻」「心理・教育専攻」「地域文化専攻」という3つの専攻から構成される新カリキュラムをスタートさせました。専攻制を採用することで、将来を見据えた体系的な学びが可能となります。英語英米文学科は2016年度から新カリキュラムをスタートさせ、英語・コミュニケーション分野を一層、充実発展させています。こども発達学科は2014年度から「保育士養成カリキュラム」を開講し、保育士志望の学生にも道を拓くことが可能となりました。教職課程をはじめ、人文学部3学科には資格取得のためのカリキュラムが豊富に用意されています。皆さんの希望を実現するために、その扉を開くべく、その道の専門家が全力で支援いたします。

どの学科においても、履修科目は系統立って配列されています。皆さんは教養科目と共に学科専門科目を学びますが、キャンパスにおいてだけが、それも座学の講義形式だけが授業ではありません。学外での実習、フィールドワークはもとより海外での短期・半期の研修や留学も用意されています。また、沖縄国際大学をはじめとする国内留学制度もあります。このように人文学部は、皆さんに多様な学びの場を提供しています。

札幌学院大学の理念は、「自律」「人権」「共生」「協働」の4つの柱からなります。先の「真に人間尊重の立場に立つ総合的な人間の科学」をめざす精神は、この4つの柱と不可分に結びついています。人文学部の英語表記はFaculty of Humanitiesです。皆さんの学びは、学部の名称のとおり、humanityがその根底になければなりません。自分さえ良ければよいと考えるだけでは本当の喜びは得られないでしょう。他者の気持ちを共感できる心の豊かな人間になっていただきたいと思います。現代社会は刻々と変化しそして激動しており、皆さんを取り巻く環境はまことに厳しいものがあります。すぐ役に立つものは、すぐ役に立たなくなることも大いに予想されます。

4年間をとおして人間を見る目、社会や世界を見る確かな目を養っていただきたいと思います。そのために、教職員は皆さんの学びをあらゆる面で支援いたします。

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人文学部で学ぶこと Learning at Faculty

  • 01 教育

    小学校、中学校、高校の教員免許の他に保育士資格取得(こども発達学科のみ)も可能

  • 02 福祉

    数々の現場で活躍している経験豊富な教員陣で社会福祉士・精神保健福祉士を養成 (※2022年度入学生より精神保健福祉士は心理学部へ移管)

  • 03 文化

    考古学・歴史学などの日本文化から、英語圏の異文化まで幅広い文化を実践的に学習

  • 04 社会

    社会学を中心に家族・生活・労働などの視点で現代の地域社会の諸問題について探求

  • 05 心理

    人間の誕生から老年期に至るまでの生涯発達・心のメカニズムを心理学実践・観察などを通して学習

  • 06 コミュニケーション

    地域へ、時に海外へ出て、世代や文化の違う人たちとのコミュニケーションを学ぶ

  • 人間とは何か を考える「人間科学科」

    人間科学科は、人間尊重の精神のうえに立ち、「人間とは何か」という古くて新しい問題をたえず問いかけながら、人間に関する関連諸科学を動員し、人間と人間を取り巻く社会的・教育的・文化的環境について学際的に考えます。

  • 英米文化の研究と日本人としての
    アイデンティティを考える「英語英米文学科」

    北海道の大学のなかでも最も長い英語教育の伝統をもつ本学科では、「英語」という言語を共通項とし、主としてイギリスとアメリカの広義の文化を学習し研究すると同時に、異文化という鏡に自らの姿を映すことによって、日本人としてのアイデンティティを確立していく学科です。

  • 子どもの発達と教育を学習する「こども発達学科」

    40年にわたる人文学部人間科学科における「子どもの発達と教育」研究を土台に、初等教育をはじめ、家庭・地域における子育て支援、今後急速に展開される特別支援教育などについて専門的に学ぶことができる学科です。定員を50名とすることで、少人数による一人ひとりに行き届く教育を実践。人間科学科との連携も図りながら、乳幼児期からの人間の発達過程についての研究を深め、子どもの発達と教育について専門的な学習を展開します。