■対面講座
[講座番号4] 映画で学ぶ<特別支援教育と人間発達>
定員/50名 受講料/4,000円(全4回)



(講座概要)
 2007年に特殊教育から特別支援教育へと移行し、これまでの7障害(視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、自閉症・情緒障害、言語障害)に加え、「知的遅れのない発達障害」、すなわち通常学級に在籍している学習障害(LD)、注意欠如多動性障害(ADHD)、高機能自閉症等も特別な教育的支援の対象となりました。本講座では、古今東西の映画から発達障害の豊かな世界と可能性を取り出します。加えて、数多の<親子の愛着不全>映画から学びとセラピーの装置としての映画のもつ意味、部活・特別活動に材を取った映画から<人間発達と教育>について考えます。

(講座詳細)
テーマ/講座日時
内  容
1
注意欠如多動性障害(ADHD)の豊かな世界と可能性

7月15日(土) 【午後】13:00〜15:00

 第1作から50年、「男はつらいよ お帰り寅さん」が公開(2019)。「サウンド・オブ・ミュージック」(1965)も公開50年を記念して再上映(2015)。両作ともADHDの傍証に事欠かない人物(寅さんとマリア)が主人公。前段で吃音障害を取り上げます。
2
自閉スペクトラム症(ASD)の豊かな世界と可能性

7月15日(土) 【午後】15:20〜17:20

 「シンプル・シモン」、「舟を編む」、「パワーレンジャー」、「それだけが、僕の世界」などの主人公は、優れた記憶力と豊富な知識、特定の物への高い関心と集中力を有し、欲望や感情におぼれることなく秩序やルールを厳格に守ります。忖度、隠蔽、改竄に無縁ゆえ、組織に欠かせません。前段で場面緘黙、不登校・ひきこもりを取り上げます。
3
どうして親子の愛着の問題に光が当たるのだろう―学びとセラピーの装置だから

7月22日(土) 【午後】13:00〜15:00

 愛着障害の背景にあるのは親子の離別や虐待です。このような境遇の子ども・大人が多いゆえ、映画のテーマになるのです。周囲の人々の関わり方など課題解決のヒントを往年のヤクザ映画など、さまざまなジャンルから捕捉します。
4
どうして部活と特別活動に光が当たるのだろう―そこに<人間発達と教育>の希望が見えるから

7月22日(土) 【午後】15:20〜17:20

 「桐島、部活やめるってよ」(映画)、「幕が上がる」(演劇)、「アオハライド」(修学旅行)、「心が叫びたがってるんだ。」(地域交流ミュージカル)、「ちはやふる」3部作(競技かるた)、「青空エール」(吹奏楽)、「くちびるに歌を」(合唱)、「鈴木先生」(生徒会役員選挙・学校祭)、「チア☆ダン」(チアリーダー)など、部活・特別活動映画は枚挙にいとまがありません。そこに宿る意義について<人間発達と教育>の視点から考えます。
講師/札幌学院大学名誉教授 二通 諭
講師
紹介

二通 諭(につう さとし) 1951年2月札幌郡手稲町に生まれる。1974年北海道教育大学札幌分校卒業後、石狩管内小中6校で35年間の教員生活を送り、2009年から札幌学院大学教員として主に特別支援教育関連科目を担当。2019年4月より札幌学院大学名誉教授。2021年10月より札幌大谷大学社会学部特任教授。2011年、札幌学院大学において、発達障害や精神的な困難を抱える学生の自助グループ『雑談会』を立ち上げる。映画関連の著書として、『映画で学ぶ特別支援教育』(単著2011/8/25)、『特別支援教育時代の光り輝く映画たち』(単著2015/8/9)がある。連載「映画に見るリハビリテーション」(医学書院:『総合リハビリテーション』)は26年310本に達している。




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