心の手帳 52号(2017年6月)

今年は大雪!

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 昨年末から札幌付近で記録的な大雪が相次ぎました。雪かきに追われているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。溶けては凍りを繰り返し、路面が非常に滑りやすくなっているので、お気を付けくださいね。
 降り積もる雪を見ながら、ふと、小さいころに好きだった雪遊びを思い出しました。一番好きだったのは、雪だるま作り。ほどよく水を含んだ雪で作ると、頑丈かつ綺麗に仕上がるのです。今年の雪は量も多く、ちょうど溶けだしてきているため、雪だるま作りには最高の状態です。大人も子供も、童心に返って作ってみてはいかがでしょうか。

なんちゃってダンスセラピー

葛西 俊治〔心理臨床センター研究員・臨床心理学科教員〕
 ダンスセラピーというのは運動療法ではないですが、なかなか理解されません。ということで、お試しの「何ちゃってダンスセラピー」はいかがでしょうか。
 誰も見ていないときに茶の間などで、ふと何かしら踊ってみる…。誰も見ていないので好きなように動いてみたり、姿勢を変えたり、布をヒラヒラさせてみたり、少し格好つけてみたり等、自由です。すると不思議なことに、なんだか新鮮だったり、嬉しかったり、楽しかったりすることがあります。
 えっ?、やってみたけれどあまり楽しくないし、新鮮でもないですか?そういうときは、少しパターンを変えてみます。たとえばフラメンコのように手指をいろいろと動かしてみたり、空手のように突いてみたり、違う動きやってみます。誰も見ていなくて自由なので勝手な踊りも、もちろんOKです。すると、どういうわけか、気に入った形や、何だか手応えのある動きに出会うことがあります。そうすると少し嬉しくなったりしますが、あまり嬉しくない場合は、ここで打ち止め!ですが、もしも嬉しかったりするときは、心理療法の一つ「ダンスセラピー」の入口に近づいています。
 「人生は苦」だとお釈迦様がおっしゃいました。確かにいろいろとつらいこともあるし苦しいこともあるので「ああ人生は苦しい」と思ってしまいます。しかし、不思議なことに24時間ぶっ続けで苦しいというのは実はそんなになくて、本当はちょっと楽しいことや嬉しいことが間にはさまっているものです。自分の好きな曲がふと流れてきたり、何だか良い香りがしたり、綺麗なデザインのバックに見とれたり、食器を洗って綺麗になるのが楽しかったり…。そんな風に少し嬉しい時、苦しいことも少しの間は遠ざかっています。そして、それって有り難いことですねっ!
 ということで「心理的閾値上昇による体験世界変容」を導入するダンスセラピーの巻、でした。

実習生(大学院生)のつぶやき

挿絵
出不精だけれど、たまには外に出てみよう!と思い立ち、雪まつりを見に行きました。会場は大変賑わっており、歩いているだけで様々な方言や海外の言葉が聞こえました。そのような中で印象的だったのが、「プロジェクションマッピング」です。光と音で幻想的な世界が映し出され、とても感動的でした。映像が映る度に、辺りからわぁっと歓声が上がり、直後に様々な言葉で感想を言い合う声が聞こえてきます。隣で見ていた海外の方たちの言葉はわからないけれど、笑って話していたので、きっと私と同じ気持ちなんだろうなぁと思いました。文化や言葉を超えて、ひとつのものを同時に分かち合えた貴重な体験でした。
(Y.O.)
 
 
イラスト:ふわふわ。り