心の手帳 55号(2018年2月)

新年

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 年が明けてもう既に1ヶ月が経ちました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。私はもう1ヶ月と思いましたが、時間の流れの感じ方はそれぞれ時によって変わって楽しい時は速くなり、退屈な時は遅くもあり、でも気付けばもうこんな時期かと思う方も多いのではないでしょうか。新年の抱負という言葉もあるように年が明けることは新しい何かに挑戦するいい機会でもあるので、今更ですが私も達成できるか分かりませんが何か抱負を立ててみようかと思います。
今年の冬はインフルエンザが流行しましたが、皆さんは大丈夫でしたでしょうか。私の家族はインフルエンザに罹ってしまいました。手洗い、うがい、水分補給を忘れず健康に気を付けてお過ごし下さい。

こころの土壌

斉藤美香(心理臨床センター研究員・本学准教授)
 先日、仕事で広島に行った際、厳島神社のある宮島に立ち寄りました。私は観光地に行ったとしても、できるだけその地元の生活を垣間見れることができる、名もない路を歩くのが好きです。その日も観光客が通る王道の表参道商店街ではなく、生活道路を歩き、あるお店に入りました。私の後から、子連れのお母さんが勢いよく入ってきて、「〇〇ちゃん(店主の名前)、これから百手祭に行ってくるよ」と話しかけ、おしゃべりで盛り上がっていました。背中越しに心地よいおしゃべりのテンポのやりとりが耳にはいってきました。突然、店主が「お客さん、今日はこの奥の大元神社のお祭りの日で、これから神主さんが、数字の的に弓を当てる儀式がされるんですよ。よかったら見に行きませんか」と声をかけてくれました。いかに、そのお祭りが地元の人にとっては大事なお祭りであるかを丁寧に説明してくれました。これも何かの縁と思い、行ってみることにしました。すると、店主が「ちょっと、隣の家にもお祭りのことを知らせてくるから、店にいてください」と言って、出て行きました。突然の留守番に戸惑いながら、店主の帰りを待ちました。裏口で隣人に話している声が聞こえてきました。家と家とを隔てるものがなく、ふっと相手の懐に飛び込めるような距離感を感じました。

 お祭りを見終わった道すがら、この土地の人は古との、神との、人とのつながりが生活の中、心の中に自然に滋養されているように思いました。私たちの住む北海道は古とのつながりや家のしがらみが少ない土地柄です。北海道人の心性との違いを感じました。

 現在放映されているドラマ「99.9」で松潤が接見の際、「ご出身は?」と尋ね、同僚に「事件と関係ない。」とたしなめられますが、この質問は人を理解するためには大事な質問だったのだと改めて感じました。
 
 人の心の土壌には、その人が過ごした土地柄が染みついていることを考えさせられたひとときでした。

実習生(大学院生)のつぶやき

挿絵
 冬も大詰めかと思いきや、何年に1度かの大寒波が来ており、ますます試される大地北海道ですがいかがお過ごしでしょうか。そんな中今年は冬季オリンピックが開催されますね。今年は韓国の平昌で行われるそうです。ピョンチャンオリンピック…とても響きが可愛いですね。今回の日本はここ数年に比べてメダルラッシュが期待されているようです。フィギュアスケートをはじめ、スピードスケートでも世界記録の更新を繰り返しているなど、金メダルの期待が高まりますね。私は長年スポーツをやってきたので、このような大きな大会はとてもテンションが上がります。またなにかやりたいなーとは思いますが、なかなか踏ん切りがつかないので、これをきっかけになにか始めたいと思いました。
(D.H)
 
 
イラスト:ふわふわ。り