人間科学科

Department of Human Sciences

社会福祉士養成課程

Certified Social Worker

 社会福祉士養成課程では、卒業後に実際の福祉現場に出て、人の生活を支え人生の再建に関わるソーシャルワーカーになることを念頭においた、実践的な演習を行っています。社会福祉演習では、リアリティを持って地域を見つめ、現実の地域のなかでクライエントの人生と生活を考えるプログラムを用意しています。

江別市大麻地区におけるスタディウォーク

 スタディーウォークは、大学のある大麻地区を歩き、地域での生活を理解するための演習です。翌週の授業時には、それぞれが撮った写真から1枚を選び出し、「写真を撮った場所と被写体は何か」、「なぜその写真を撮り、発表する素材に選んだか」、「被写体についてネット等で調べた結果」の説明をします。
商店街の空き店舗、壊れたまま「立ち入り禁止」となって放置されている遊具など、少子高齢化に関連づけられる風景を選ぶ学生もいれば、戸建てが並ぶ地域の「住居案内図」に注目する学生もいました。また、一棟すべてが空き家になった集合住宅の写真がある一方で、団地と団地のあいだの一区画に整然と並ぶ新築一戸建ての景色を撮る学生もいました。大麻地区では近年、官舎等の払い下げでできた空き地が分譲地となり若い世代が転入し始めています。公営団地の入居者と新築戸建ての住民が互いに交わす視線や心情に思いをはせる学生の鋭い感性が印象的な発表でした。
  • スタディウォーク
  • スタディウォーク
  • スタディウォーク
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地域の方々へのスタディウォーク成果発表会

このスタディウォークの成果を整理して、団地自治会の地域住民と地域包括支援センター職員やUR関係者にも参加いただき、UR大麻宮町団地の集会所にて報告会を開催しました。学生は大変緊張したようですが、その地域について感じたことや気になったことを、そこで暮らす住民に報告するこの会は、結果的に住民・学生双方から大変好評でした。
「学生から提出された『振り返りアンケート』」のコメント
・私にとって大麻は「通って来る場所」であって、スタディウォークをしなければ「暮らす場所」という視点で見ることはなかったと思います。視点が変われば、その分目に入ってくるものがあるという体験が面白かったです。
・スタディウォークという活動は、地域の事情や写真に写る風景一枚一枚にドラマがあることを再確認できる素晴らしい機会だった。
・実際に写真を撮った地域に住んでいる人たちに向けて発表することで、写真の場所についてどう思っているのか聞くことができて、少しでも地域を知ることができたのではないかと感じた。

どこか遠くの病院や施設ではなく、その人がこれまで生きてきた地域でどう生きていくのか、また、その人も含めた地域の人たちがこれからもずっと生きていきたいと思える地域をどう作っていくのか、これからのソーシャルワーカーに求められる大事な役割を、実践的に学んでみませんか。

教員養成課程

teacher

実験や実習を通じて体験的に学ぶことをめざします。
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教育実習・特別支援教育実習

ひとつの学校に2~3週間入って、そこで生徒や教職員との交流、授業実習、部活動参加・指導などを行う実習です。教員免許を取得したい学生は必ず行う実習になります(教職課程履修者のみ履修可能)。実習に行く前には、教科の学習はもちろん、教育の方法や、生徒の心理など、様々なことを学んでおくことが求められます。

学芸員養成課程

curator

博物館実習

本学の博物館実習では、(1)資料の取り扱い方法の習得、(2)博物館巡見、(3)企画展示の開催、(4)年報(学芸員課程が刊行している報告書)の編集作業を通して、学芸員として必要な能力を育成しています。
実習生は体と頭を動かしながら、「資料を通して、人とモノ、人と人をつなぐ」学芸員を目標に日々奮闘しています。

博物館巡見

道内の博物館の見学を通して、博物館や博物館業務について知見を広げます。現場で活躍されている学芸員の方々のお話は、各館の展示・博物館活動の工夫やそれらの苦労話などと多岐にわたります。博物館巡見で「博物館の実際」に触れることは、実習生それぞれが将来の学芸員像を思い描く上での重要な経験となります。

企画展示

実習生全員で展示テーマを考え、学内の展示室を利用し企画展を開催します。みんなで意見を出し合い、ときには衝突しながら、企画展の開催という一つの目標に向かって取り組みます。企画展の準備は、資料の収集、展示パネル(展示の解説文)の作成、展示物の配置といった一連の流れを、資料の特徴や見学者の目線の高さなど細かな点に注意しながらおこないます。
  • 企画展示制作作業
  • 企画展示
企画展開催中の主な作業は、学芸員としてもっとも重要な展示解説です。展示解説では、見学者から質問攻めにあうこともしばしば。やりがいとともに、勉強不足を痛感するときでもあります。
ほかにも多くの方に来館いただくために、ポスター制作・掲示、チラシ配り、SNSを通しての広報活動、地方自治体と連携した展示イベントの開催なども行い、博物館の運営方法についても同時に学びます。
試行錯誤の連続は、まさに学芸員になるための貴重な財産です。北海道・東北地方に多くの学芸員を輩出してきた札幌学院大学で、みなさんも学芸員を目指してみませんか。

人間科学科Q&A

Q&A

Q1.人間科学科とはどのようなところですか?どんな学生を求めていますか?
人間科学科は「共生社会」の担い手を養成する学科です。人間と人間社会・文化に関心があり、人と社会の多様性を認め、よりよい地域社会を協働して作り出していきたいという意欲と熱意を持った方をお待ちしています。
Q2.なにをやりたいのか、まだ決まっていないのですが、大丈夫でしょうか?
人間科学科では1年次に人間科学基礎論、基礎ゼミナール、入門演習などをとおして、自分興味関心を見つけられるようにカリキュラムが組まれています。自分の将来やそれに必要な資格など、1年間かけて方向性を見出してくことができます。
Q3.社会福祉士になりたいのですが?
人間科学科で課程の所定単位を修得・卒業することにより、国家試験の受験資格を取得することができます。その後、国家試験を受験し合格すると「社会福祉士」の資格を得ることができます。本学では人間科学科の学生のみが取得することができます。