【自己紹介】
2013年4月1日に札幌学院大学に来ました。日本史の授業を担当しています。専門は何かと尋ねられると、困るんですよ。卒業論文は「倭の五王」でした。中国の『宋書』に書かれた5世紀の倭国の5人の大王のことです。修士論文は8世紀の戸籍に載っている数千の人名の分析から、律令の父系的な家族秩序とは異なる家族の実態を明らかにしようとしたものでした。同時にエミシ・エゾへの関心からアイヌ語の勉強をしていて、アイヌ史に傾いていきました。だから日本史・東洋史の文献研究を基礎に、アイヌ語によってアイヌの文化を理解することを通じて、総合的なアイヌ史研究を構築するというのが、ひとつのおおきな道です。それは時代を限らない視野を必要としています。博士論文はアイヌ史でした。また、女性史研究にもかかわっていて、どちらも日本史研究との関係が、不当にもマイナーとみなされています。近年は樹木の文化史にも関心をもって、夢中になっています。とくにイチョウですが、なんでまたそんなことを、という質問もされて、困っています。イチョウは人間が植えることによって現在に至っているので、歴史の問題なのです。興味のある人は委細面談。
ユニークでオリジナリティがあることが大事。理想は、何によらず大胆かつ細心なことですが、じっさいは穴だらけの私の研究と人生。それでもどこかに光る部分があれば、と思います。
大学時代に培ったことはあとで利いてきます。歴史を学ぶことは人間である自分を知ることであり、洞察力(この言葉、かっこよくて大好きなんです)を磨く営みです。共感できる(かもしれない(気がする))という学生諸君を待っています。
とっても明るい先生です。