〈お知らせ〉【人文学部】人文学部40周年記念事業「対話集会」-事件を風化させてはいけない

【人文学部】人文学部40周年記念事業「対話集会」-事件を風化させてはいけない

雨宮処凜氏

78日(土)人文学部創立40周年記念事業「対話集会 雨宮処凜さんと、人間の生命と尊厳について考える-相模原事件から1年-」を開催しました。

2016726日、19名もの尊い命が一人の人間の手により奪われた残忍な事件。あれから1年、社会の流れの中で、すっかり風化してしまったこの事件に真っ向から向き合い、人間とは何か、生きづらさの根源は何なのか、社会はそれにどう応えてきた/応えるべきか・・・513日から連続講義として行ってきた「人文学部公開講座」の総まとめとして、作家・活動家の雨宮処凜さんをお招きし、本学卒業生で対人援助職や地域活動などに従事している3名、本学准教授新田雅子氏と対談形式でお話いただきました。

冒頭にそれぞれの簡単な自己紹介と相模原事件について思ったことなどをお話いただき、休憩を挟んだ後は当日参加された方との質疑応答を交えながらこのテーマについて掘り下げていきました。

 

参加された方のアンケートでは、「この対話集会がなかったら、自分自身が相模原事件について考えることがなかったと思う。すごくいい機会になった。」「今後より深く社会の問題、地域のかかわり、福祉のあり方について考えていきたいと思った。」といった感想が寄せられました。

また、雨宮さんが使われた『犠牲の累進性』※という言葉に強く共感する学生が多く、「自分の中でも『もっと苦しんでいる人がいるから…』と自分の声を押し殺していた。けれど、苦しんでいることを言うことも強さなんじゃないかと思った。」「苦しみの大きさ、重さ関係なしに相手を理解すべきだと思った。」などの声が上げられました。

5名での対話

 

当日は好天に恵まれ、暑い日差しの中、おおよそ170名の方が来場されました。対話集会後、学内教職員と学生とで開催された交流会には50名ほどが参加し、対話集会の興奮冷めやらぬ熱気で雨宮さんを囲み、有意義な時間を過ごすことができました。

 最後まで参加者の声に耳を傾け、丁寧にそして力強くご自身の意見を伝えてくださった雨宮さん、また自身のこれまでの体験を踏まえ、様々な視点で相模原事件について語ってくれた卒業生の方々、本当にありがとうございました。

 

 当日の内容は、後日ホームページ等で詳しく掲載予定です。このテーマにご興味のある方はぜひご覧ください。(8月中旬掲載予定)

 

 

登壇者・・・雨宮 処凜 (作家・活動家)

         登り口 倫子 (社会福祉法人あむ相談員、本学人文学部臨床心理学科卒業生)

                宮本 真希 (釧路協立病院ソーシャルワーカー、本学人文学部人間科学科卒業生)

  二本松 一将 (本学人文学部人間科学科研究生、本学人文学部人間科学科卒業生)
        
         新田 雅子 (本学人文学部准教授)

 

※犠牲の累進性・・・「より過酷な状況に置かれている人」と比較することで「あなたの苦しみなんて大したものではない、甘えてはいけない」と口を封じてしまうような話し方

交流会での一枚
  • 発行日: 2017年07月12日
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